ガ~ン・・査定0円・・
長年大事に乗ってきた愛車を手放すときに、そう言われたらガッカリしませんか。さらに“廃車ですね”と遠慮なく言われたら、誰でもショックをうけるかもしれません。
まだまだ元気に走るのにスクラップするなんてもったいない、少しはお金になるでしょ! といくら叫んでも、車の査定は年式や走行距離で決まってしまいます。
しかし、そんな宣告を受けて気を落としているあなた、大丈夫安心してください。世の中には査定がつかない車でも、いくらかの値段で買い取ってくれるサービスがあるのです。0円だと思っていたのに、お金が手元に残るなんて何だか得した気分ですよね。
この記事では、そんな廃車買取についてここだけはおさえておきたい12のポイントを紹介していきます。廃車が初めての方のためにわかりやすくお伝えしていきますのでぜひ参考にしてみてください。
目次
最近は廃車買取サービスがだいぶ世に定着してきました。気になる査定額ですが、結論からいうと0~2万円くらいが一般的です。(軽自動車は普通車に比べると安い傾向にあります。)もちろん、車種やタイミングによってはそれ以上の金額になることもあります。海外で人気のモデルや、業者が探していた車などにあてはまれば期待ができます。
このようにたとえボロボロの廃車でも買い取ってくれるのが廃車買取業者です。ただし、これは専門業者ゆえの強みですから、たとえば自動車ディーラーなどに尋ねても査定額は厳しいでしょう。
身近な存在である自動車ディーラーは、新車の販売と整備がメインの商売です。解体車は管轄外ですから、依頼を受けてもそのまま業者に流すのが普通です。きっちり手数料もとられますので、よほどのことがない限りおすすめはできません。
ディーラーの廃車手数料
新車の下取り | 査定0円(新車を買ってくれるので手数料はサービス) |
純廃車買取 | 1~2万円の手数料がかかる |
顔なじみの営業さんがいるから安心、と安易にディーラーにお願いするのではなく、いくらかでも手元にお金が残る廃車買取業者に一度連絡をしてみましょう。
廃車買取業者に依頼すれば、電話一本でかんたんに査定額を提示してくれます。これがもし査定がつく新しい車なら、買取業者が自宅まで一度車を査定しにくる必要があります。その点、キズや凹みなど車両の状態がほとんど関係ない廃車は現車を見る必要がないのです。
さらにシンプルに価格設定をしているところもあります。この車なら○万円、この排気量なら○万円という具合にホームページにわかりやすく記載をしているのです。これなら電話で問い合わせる手間もなく、シンプルに愛車の値段がわかります。
見積もりは2社に問い合わせましょう。1社ではその金額が適正かどうか、いまいちつかめません。面倒でも2社に確認し、査定額はだいたいこのくらいのラインだ、という感覚をつかみましょう。
また、3社4社と聞くのも悪いことではありませんが、あまりおすすめはしません。なぜなら値段がつく車と違い、廃車の査定価格レンジはとてもせまいからです。何千円とか何百円の差額になりがちで、そのあとの断る手間や何度もの電話のやりとりを考えると割りにあいません。
もちろん、1円でも高い金額を求めるのであれば廃車業者はいくつもあります。希望額をめざしていろいろと探してみましょう。
最近は一括査定というサービスもよく耳にします。かんたんに長所、短所をあげてみます。
一括査定のメリットとデメリット
メリット | ・一回の問い合わせで何社も受け付けてくれる ・競わせて1番高いところを見つけやすい |
デメリット | ・問い合わせ後にその業者の数だけ対応しなくてはならない ・電話がひっきりなしにかかってくる、放っておいても出るまでかかってくる (連絡がこなかったというユーザーからのクレームをさけるため) |
一括査定はラクなようで逆に大変になる場合もあります。登録をするとほとんどが電話で返答がくるからです。良い点、悪い点をよく考えてから登録しましょう。
まず車種や年式、型式など車の情報を聞かれます。車検証を手元においてから問い合わせましょう。走行距離も事前にひかえておくと話がスムーズです。逆にキズや凹みなどはあまり気にしないでよいです。廃車という性格もありますし、またキズのニュアンスを電話で伝えるのは個人差があります。
また業者側もあまり重視しないので安心してください。そのほか、以下のような内容を聞かれるることが多いです。わかる範囲で答えましょう。
電話で聞かれること
・車種 ・年式 ・グレード ・型式 ・色 ・走行距離 ・車検 ・車台番号
・名義人 ・納税状況 ・車検証上の住所と現住所
・エンジンの調子(エンジンかかるか) ・走行可否 ・引き取り日程
・積載車が入れる駐車場かどうか
問い合わせの入力フォームをサイトに設けているところもあります。個人情報まで入れる必要があり(名前、アドレス)、送信すると折り返し電話がかかってきます。そこからは具体的に聞かれるのでやはり車検証を用意しておきましょう。
以下のステップがおおまかな流れです。
1 電話問い合わせ
2 査定額の提示
3 決定
4 引き取り日の調整
5 必要書類を準備
6 引き取り・・車と書類を渡す
7 名義変更完了の通知をもらう
8 終了
提示された金額に納得できれば、引き取り日を決めましょう。あとは車と書類を渡して、手続き完了の通知を待つだけです。あなたが動くことは書類を揃えるくらいで特に難しいことはありません。
査定額がでたときに注意する点があります。よくあるのが、査定額から引き取り手数料や登録手数料など諸費用を引かれることです。業者によって内訳が異なりますので、最終的な買取額がいくらかを必ず確認しましょう。ちなみに良心的なところは、諸費用をすべて無料にしています。
査定から手数料を引かれる例
査定金額 | 10000円 |
引き取り手数料 | ▲3000円 |
登録手数料 | ▲3000円 |
最終手取り額 | 4000円 |
あなたの車をきちんと値段をつけて買取してくれるか、不安になったりしていませんか。以下のようなケースでも十分に値がつきますので安心してください。大概の車は買取可能で断られることはほとんどありません。
自動車ディーラーなどはまず年式で価値を判断します。10年落ちの車なら基本価格はほとんど0円でしょう。一方、廃車業者の場合、年式での判断はあまりしません。たとえ昭和製の車であっても大丈夫です。
過走行車も気にしなくてよいです。たとえば海外に輸出される中古車の場合、10万キロでもNewCarと言われています。日本では考えられませんよね。
また日本製の車は頑丈で壊れにくいとされています。国内の舗装された道路、丁寧に乗る国民性もあって走行距離のわりに程度がよいと評判で、たとえ30万キロでも基本的には買い取ってくれます。
車検が切れていても大丈夫です。引き取り時は、業者が仮ナンバーを用意しています。このナンバーがあれば、車検切れでも公道を走れます。またその費用を請求されることもありません。
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他人名義の車は嫌がられることが多いです。たとえ持ち主の書類があったとしても、トラブルを避けるために断られることがあります。特に軽自動車は認印があれば他人の車でも簡単に名義を変更できてしまうのでなおさらNGです。ちなみに親や身内の車に関してはそこまで厳しくありません。免許証など身元が確認できればOKのところがおおいです。
基本的には引き取り前に納めるよう言われます。ただし自動車納税は業者によって判断がわかれるところです。必ず事前に確認をしましょう。
不動車でも問題はありません。引き取りも積載車で可能です。同様に事故車などボディ部分が損傷して走行できない車でも大丈夫です。ただし業者サイドでの引き取りの手間がかかることから、査定額は落ちるかもしれません。また再販や輸出メインの業者からは断られることもあります。
廃車業者が買取れる車
1 | 年式が古い | ◎ |
2 | 走行距離が多い | ◎ |
3 | 車検が切れている | ◎ |
4 | 他人の名義 | △ |
5 | 自動車税が未納 | △ |
6 | エンジンがかからない | 〇 |
普通車と軽自動車で用意するものが異なるので注意しましょう。
一般的に用意する書類
普通自動車 | 軽自動車 | |
車検証 | 〇 | 〇 |
印鑑証明書(3か月以内) | 〇 | - |
リサイクル券 | 〇 | 〇 |
自動車税の納税証明書 | 〇 | 〇 |
免許証など身分証明書 | 〇 | 〇 |
実印 | 〇 | - |
認印 | - | 〇 |
※印鑑は業者が持参する委任状や譲渡書などに押印をするために必要です。
※車の所有者がディーラーや信販会社になっている場合は所有権解除手続きが必要です。
ディーラーや信販会社にその旨を事前に連絡して手続きをすませましょう。
※そのほか所有者の転居や死亡などイレギュラーな場合は業者に確認しましょう。
車は車両を手放して終わり、ではありません。車検証に記載されている自分の情報を変更、抹消してはじめて完了になるのです。このような手続きは陸運局で行うのですが、すべて業者が代理でやってくれます。そのさいに注意する点があります。
無事に名義変更が終わったことを必ず確認しましょう。トラブルをさけるためにも、電話ではなく名義変更された車検証のコピーを郵送してもらうことが必須です。
チェックポイント!
名義変更の完了は必ず郵送で確認
車を廃車すると自動車税が月割りで還付されます。
このほか車検の残月によって重量税の還付があります。廃車業者が査定を出す場合は、この重量税
を含む含まないがありますので、よく確認をしておきましょう。
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▶ 自動車税が還付される方法教えます!廃車手続きは3月までに行おう
専門業者が廃車を買い取れる理由は、廃車が商品になるからです。その方法は大きく3つあります。
1 その車に新たな付加価値をつける
2 海外に輸出する
3 中古パーツや資源としてリサイクルする
車を商品として蘇らせるために、以下のような手を加えていきます。
このように付加価値を新たに付けることで、車が商品として生き返ります。再販できるようになれば、中古車販売店の店頭にプライスをつけて並びます。
“海外に輸出する“、というのもポピュラーな手段です。日本の中古車は海外、特に新興国で根強い人気があります。走行距離が多い車、年式の古い車がたくさん輸出されると、現地の人は手ごろな価格で手に入れることができます。
近年のインターネットの発展により、日本からの中古車輸出はますます活発になってきました。グローバルに販路が拡がったおかげで、廃車業者も海外バイヤーとますます密接につながるようになったのです。
廃車業者がもっとも得意とする分野です。集めた廃車をバラバラに解体していくのですが、一見、解体された部品は廃材として廃棄するしか道がないように思えます。
しかし、そこから中古パーツとして使える部品と、鉄くずなど資源として再利用できるものに分けていきます。リサイクルとリユース、地球環境保全にも一役買っている大切な役割です。
廃車=いらなくなったもの
あなたはそう考えて売却先を探していませんか。でも思い出してみてください。初めてその車に出会った日のことを。家族や友人と一緒に出掛けたさまざまな場面を。
最後に私たちからお伝えしたいのは、愛車に感謝の気持ちを持ってお別れしよう、ということです。少しでいいのです。たとえばこんな方法でお別れにのぞんでみてはいかがでしょうか。
ほかにも人それぞれお別れの儀式があるかもしれません。よきパートナーだったことを思い出すいい機会になります。たとえささいなことでも感謝の気持ちを伝えたいですよね。
いかがでしたか。初めてで不安だった方も、これで安心して買取りに出せるのはないでしょうか。最後にもう一度おさえておきたい12のポイントをおさらいしましょう。
以上のことをふまえ、あなたにとってベストのお別れをしてください!
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