愛車のローンがまだ残っているのに、廃車をせざるをえない・・
そんな困った状況に遭遇し、頭を悩ませていませんか?
昨今のゲリラ豪雨による冠水や、地震などの震災、突然の雹(ひょう)による被災、運転をしていて事故にあった、など予期せぬ出来後にまきこまれ、突然車を手放さなくてはならない、となると何をどうしたらいいか分からなくなりますよね。
しかしローンを組んでいる期間中に、そのような出来事にあわないとは限りません。いついかなる時に遭遇してしまうかは、誰にも予測できないことです。
もし廃車にせざるをえない状況になってしまったら、ローンはどうなるのか。そもそも廃車にできるのだろうか。きっと疑問だらけになってしまうと思います。
そこでこの記事では、ローンが残っていても廃車ができるのか、について詳しくお伝えしていきます。初心者の方、車のことがよくわからない方にも理解できるよう、分かりやすくシンプルにご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ローン残債が残っているも廃車できるか
車検証の所有者の欄をチェックする
結論から言いますと、ローン残債が残っていても場合によっては廃車できます!
しかしここで、なんだ廃車できるのね、と安心はしないでください。これは言い換えると、場合によっては廃車できない、ともとれますよね。
つまり、ケースバイケースで廃車できたりできなかったりする、ということです。一人一人の状況に応じて、その結論は変わってきます。
結論 ローンが残っていても廃車できる場合もある
では私の場合はどうなんだろう、と思ったかた、その判別方法はとてもかんたんですから、一緒に見ていきましょう。まずは車検証を用意してください。実はその答えがここにのっています。
車検証の中段あたりに、所有者と使用者の欄があります。それぞれ住所と氏名(又は名称)がのっており、名義の方の情報が記載されています。その所有者の欄を見てください。
●所有者が自分になっている
→ 廃車できます。
●所有者がローン会社になっている
(またはクレジット会社や自動車販売会社(ディーラー))
→ 廃車できません。
いかがでしょうか。とてもかんたんなチェックポイントですよね。
注意したいのは、使用者ではなく所有者の欄を見ることです。車検証の上下段に隣接して表記されていますから、あやまって確認してしまう方も多いです。所有者を見る、と覚えておいてください。
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所有者が自分になっている、とは
なぜローンを組んでいるのに、所有者が自分であったり、ローン会社であったりするのでしょうか。その理由は、どこでローンを組んだか、によって変わってきます。
おもに銀行などで借りるマイカーローンは、所有権がつかないことが多く、所有者を自分名義にすえおいて登録することができます。この場合、ローンの途中で車を手放してもまったくかまいません。
銀行系のマイカーローンは(ほとんど)所有者が本人でOK
もちろん売却をしたからといって借金が帳消しになるわけではなく、契約した銀行への月々の返済義務は継続されます。
所有者=持ち主 と考えるとわかりやすいでしょう。車の持ち主が自分であれば、そのものをどうしようと自分の勝手ですよね。 ですから、車検証の所有者が自分の名前であれば、廃車はできるというわけです。
ただしこういった銀行系のローンによる車の購入ケースは、けっして多くはありません。クレジットを組むことで金利商売になるのですから、ディーラー(自動車販売会社)がその収益になる要素をみすみす逃すわけがないのです。
また購入時にそのままの流れで、ローンの契約を同じ担当窓口で一括して行える、という利点もあります。わざわざ購入はディーラー、ローンは銀行とわけてしまうと、書類の手続きが煩雑になり面倒ですからね。
所有者がローン会社になっている、とは
所有者があなたでなくクレジット会社の段階では、クルマを自由に手放すことができません。これは『クルマはあなたが使っていいけどローンが払い終わるまでは所有権はこちらにありますよ』という意味です。
もし購入した人が、ローンの途中で払えなくなってしまったらどうでしょう。そのときに車の所有者をローン会社にしておけば、借金の担保として保証されますよね。
かりに所有者を購入者本人にしてしまうと、いつでも売却できてしまいます。完済しないうちから、勝手に手放さないように、ローン会社は車の所有権を渡さないわけです。そしてローンを払い終えたとき、はじめて所有権を当人に移してくれます。
また所有者はローン会社だけとはかぎりません。むしろほとんど自動車販売会社のケースが多いでしょう。
例 〇〇トヨタ自動車株式会社
〇〇日産自動車販売株式会社
ちなみにトヨタ系列のクレジット(ローン)は一般的にはトヨタファイナンスで契約します。日産であれば、ニッサンフィナンシャルサービスがクレジットの窓口です。ややこしいのですが、ローン契約をした先と、実際に所有権がつく名称は異なることがあります。
登録形態は、所有者に自動車販売会社、使用者に本人、というのがもっとも王道のパターンです。
こういった理屈から、ローンが残っていて、なおかつ所有者がローン会社の場合は、廃車にすることができない、となります。
ただし、絶対にできないか?となると実はそんなことはありません。いくつか方法がありますので、次章からは所有権がついていても廃車にする方法をお伝えしていきます。
所有権がついていても廃車する方法
ローン残額の一括返済
現金で残りの残額を一括で返済します。ローンがなくなれば、所有権が自分に移りますので、車を売却することができるようになります。
たとえば事故にあったときなどに、車両保険に加入していていると保険金がおります。その金額が残債分をカバーできれば幸いです。ローンの清算に充てて、支払いをすべて終えてしまうことができます。
そのほかにも、何らかの軍資金としてプールしていたお金や貯金をまわしても同様です。ローン会社はローンを払い終えない限り、所有権を譲らないのが原則ですから、お金をかき集めて完済をめざしますしょう。
また一括清算をすると金利もなくなるので、当初の支払い予定よりも低い額でおさえられるといったメリットがあります。
ローンの借り換え
残債をすべて新しいローンに組み込んで、新たにローンを組む方法です。今までの分プラス新しいローンを合算して支払っていくことになります。
このやり方は車をあらためて購入し、今まで使っていた車を下取りとして入れるときに使える技です。ただし下取り車の状況によって金利が変わったりしますので、詳細はディーラーの窓口に確認してみましょう。
また必ずしも有利な条件で借りれるとは限らず、そもそも組み込みが可能かどうかも含めて、そのときの販売店の判断に左右されるのが難点です。
ローン会社に相談してみる
どうしても完済が難しい場合は、ローン会社や販売会社に相談するのも一つの手です。特に廃車の原因が事故や災害(冠水、水没、土砂崩れ、地震など)のときは一考の余地があるかもしれません。
もちろんローンそのものを帳消しにするのは虫が良すぎる話しです。所有権を譲渡し、車の売却を認めてくれるかどうかがポイントになるでしょう。その場合、ローンに関しては支払いを継続していくことになります。
所有権解除
所有権をローン会社から当人に変えることを”所有権解除”といいます。この章では、所有権解除についてかんたんにご説明します。
ローンを払い終えたら必ず行う手続きですから覚えておきましょう。
所有権解除とは
クルマのローンを払い終えて、クレジット会社の所有する権利をはずす手続きです。所有権解除を行うことで、クルマの所有者は晴れてあなたのものになります。
またローンの完済が終わっても、この”所有権解除”の手続きをふまないと、いつまでたっても所有者はクレジット会社のままです。そのままではクルマを売ることができませんから、クレジットを組んだらいつかは必ず行う必要がある手続きです。
もしローンの支払いが途中で滞ったら、所有権を持つクレジット会社がクルマを引き上げることも可能です。その場合、そのクルマを残債に充て少しでも残りを回収することになります。
所有権解除とは
クルマのローンを払い終えて、クレジット会社の所有する権利をはずす手続き
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所有権解除の流れ
所有権解除という名称はいかにも難しそうですが、実はその手続きはとてもかんたんです。ここでおおまかな流れをざっくりお伝えします。
1 車検証と完済証明書※1を手元におく
2 所有者の欄にある会社に連絡
3 ”所有権解除をお願いします”と言う
4 車両情報やクレジット情報を伝える
5 必要書類を教えてもらう
6 依頼された書類を揃える(印鑑証明など)
7 郵送する
8 所有権解除書類が送られてくる
※1 完済証明書とは
ローンの支払いが完了したことを証明する書類です。通常、クレジット期間の満了後に自宅に郵送されてきます。ここにユーザーIDなどが記載されていますので、所有権解除の依頼時は手元において連絡しましょう。
まとめ
いかがでしたか。車のローン残債が残っていても廃車できるのかどうか、お分かりいただけたでしょうか。所有者にどの名前が入っているかがポイントになってくるのでしたね。
自分が所有者 → 廃車OK
ローン会社が所有者 → 廃車NG
たとえローン会社や自動車販売会社が記載されていたとしても、廃車する方法もありました。
1 ローンの一括返済
2 ローンの借り換え
3 ローン会社に相談
もしなかなか活路が見いだせないときでも、各社によってその対応はさまざまです。あきらめずにまずは一度相談されることをオススメいたします。
それではぜひこの記事を参考にしていただき、あなたのカーライフに役立ててみてください。
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