自分のクルマって盗まれやすい車種なのかな?
こんな疑問を持ったことはありませんか?
どれだけセキュリティが発達した現代においても、クルマの盗難はいっこうになくなる気配がありません。それどころか国際的な盗難シンジゲートがつぎつぎと形成されているのが現状で、今日もどこかで誰かの愛車が盗まれているのです。
とくに彼らにとって需要があるもの、お金になるものは率先して盗まれます。つまり狙われるクルマが決まっているのです。
盗まれたクルマは、足がつかないよう海外に運ばれたり、部品にバラして売られたりします。そうなるともはや見つけることは困難ですよね。残念ながら泣き寝入りするよりほかはありません。
私のクルマはどうだろう?
そう感じたあなたに、ぜひこの記事を読んでいただき、ご自分の愛車のリスク度をはかっていただきたいと思います。もちろんこの統計にのっていないからといって100%安全とは言い切れません。
どんなクルマにもリスクはある、ということをご理解のうえで読み進めていただければ幸いです。
目次
平成28年に警察に届けだされた車両盗難の件数は、なんと11655台にものぼります。
これは1日に換算すると32台、1時間で1.3台。こんなにも日常的にクルマは盗まれているのですから驚きですよね。
年度 | 鍵かけた | 鍵かけない | 合計 |
平成26年度 | 11,825 | 4,279 | 16,104 |
平成27年度 | 10,298 | 3,523 | 13,821 |
平成28年度 | 8,530 | 3,125 | 11,655 |
(参照 警視庁統計)
ついうっかりして、カギをさしっぱなしにしていたから盗難にあった、というわけではありません。半数以上がきちんとキーロックをしていたにもかかわらず盗まれています。
ちなみに10年前の平成18年には、年間被害数が36000台もありました。今の3倍の被害件数ですね。
この理由としては以下のようなことが考えられます。
数字だけを見ると減少傾向が見てとれます。しかしそれがはたして安心材料につながるのでしょうか。依然として年間に10000台以上が盗まれているのです。
カギをかけてもかけなくても、狙われたクルマは盗まれる
その数は全国で年間10000台以上
それでは、実際にどんなクルマが盗まれるか見ていきましょう
この統計は日本損害保険協会がまとめたものを参照しています。数字はすべて保険金が支払われた件数でカウントしています。
車両保険に加入していない車の盗難や、保険金が支払われない案件は対象になっていないので注意してください。また見方を変えれば、盗難されている実数はこの何倍もの可能性があるといえます。
順位 | 車種 | メーカー | 比率 |
10位 | スカイライン | 日産 | 2.0% |
9位 | カローラ | トヨタ | 2.3% |
8位 | アルファード | トヨタ | 2.3% |
7位 | クラウン | トヨタ | 4.0% |
6位 | インプレッサ | スバル | 4.7% |
5位 | レクサス | トヨタ | 5.3% |
4位 | アクア | トヨタ | 9.0% |
お気づきの方もいると思いますが、圧倒的にトヨタ車が多いです。
それでは引き続き、第3位からみてましょう。
『King of SUV』と呼ばれるランドクルーザーは世界に認められた最高峰のRV車です。しかしそのネームバリューもさることながら、走行性、安定感、高級感あるインテリアなど、車両性能の点でも群を抜いています。
さらに過酷なロードを走破する設計にトヨタが全精力をかけ徹底してつくりこんでいるため、『壊れにくいクルマ、頑丈なクルマ』としても幅ひろく世界に認知されています。
ではなぜランクルが盗まれるのか?
かんたんにその流れをお伝えしますと、
トヨタのランクルは最高だ!
↓
しかも壊れにくいぞ
↓
道が舗装されていない地域、砂漠地帯、中東やアフリカで特に人気がでる
↓
高価なクルマなので手に入りづらい
↓
日本で盗み海外に輸出
↓
飛ぶように売れる
↓
金になるのでバイヤーは儲かる
↓
もっと盗む
オーストラリア、アフリカ、サウジアラビア、アラブなど世界中で人気のランドクルーザーは、皮肉なことにそのブランド力から長きにわたって盗難車の統計で上位に入ってしまいます。
そうなると、大変なのが全国のランクルオーナーですよね。このモデルが盗まれやすいことはあまりに有名なので、あらゆるセキュリティ対策を施します。しかし、それでも盗まれてしまうのがランドクルーザーなのです。
ちなみにランドクルーザーは量販車ではありません。したがって全国の登録台数の割合から考えると、盗難率では第1位になるといわれています。
圧倒的なブランドゆえにランクルはいつの世も盗まれる
2007年から7年連続でワースト1位だったハイエース。2位にはなりましたが、依然として盗難されるリスクの高いクルマです。
荷物がつめる、耐久性にすぐれている、使い勝手がよい、海外でも圧倒的な需要と人気です。
そもそも発展途上国を中心に、日本の中古車は爆発的に人気があります。むかしメイド・イン・ジャパンという言葉が流行りましたが、今ではユーズド・イン・ジャパンという言葉があらたに生まれるほどなのです。
バンやトラックは会社の看板などをボディによくペイントして街中を走っていますよね。実は海外に運ばれてもそれを消すことはありません。日本語で書いてある看板をわざわざ残して、日本車であることをアピールするのです。
平成24年、あまりのハイエースの盗難の多さから、いよいよメーカー側でも対策をうつことになりました。そこで採用されたのが、バンタイプでは珍しい”イモビライザー全社標準装備”です。
イモビライザーについて詳しく知りたい方はコチラ
▶ イモビライザーとは何ですか?その仕組みと自分で判別する方法!
ハイエースの盗難? あれはもうお金が走っているようなもの
自動車ジャーナリスト 小沢コージ氏
盗難件数1位はトヨタのプリウスです。3年連続の結果になりました。
世界的にひろがるハイブリッド需要、低燃費、静粛性、さらにハリウッドスターがこぞってプリウスオーナーになった経緯など、人気の理由はいくつあげても足りないくらいです。
またプリウスのバッテリー交換費用は50万円と高額なことから、車上荒らしのリスクも避けられません。これは日本にかぎらずアメリカなどでも問題視され、日常的にバッテリーが盗まれる事件が多発しているようです。
新車の登録台数がハイエースやランドクルーザーに比べ多いことや、車両保険の加入率が高いなどの背景から、厳密に1位かどうかは議論がわかれるところでしょう。しかし盗まれている事実にかわりはなく、1位も2位も3位もたいして変わらない気が筆者はします。
プリウスの世界的ヒット 人気があるから盗まれる
いかがでしたか。盗まれやすいモデルにあなたのクルマは該当していたでしょうか。
統計を見るとトヨタ車ばかりが目立っていて驚いてしまいますよね。しかし、ではたとえば軽自動車なら盗まれないのか?というとそんなことは全くありません。
トヨタ車が盗難で目立つのは、海外に輸出されてしまうからです。国内に目を向けると、他メーカーでも軽自動車でも、分け隔てなく盗まれているのが現状です。
そして忘れてはいけないのが、盗難件数の数だけ愛車を盗まれ心に傷をおった被害者がいるということです。盗まれた方々もけっして、セキュリティをおろそかにしていたわけではないでしょう。しかしそれでも盗まれてしまうのです。
次の犠牲者にあなたがならないためにも、しっかりと防犯の対策をしていくことが大切ですよね。今日から愛車のセキュリティ、駐車場の防犯体制、車両保険の見直しなど、できることから始めてみてはいかがでしょうか。
廃車をするにあたって最初の一歩は『あなたの愛車の価格を知る』ことです。
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