中古車を購入するにあたり、気になる要件の一つに「保証」があります。新車であればメーカー保証は当然ついているわけですが、中古車は購入したお店・環境などで保証の内容が変わってきます。
特に、値段が安くなればなるほど保証内容が微妙になり、結果購入して損をするケースもあります。そこで、中古車を買って後悔しないために、最低限確認すべき保証の内容と注意点についてご紹介します。
目次
「中古車保証を付けると安心」という声はよく聞かれるものの、実際にどのような保証が付いてるのかを明確に理解して車を購入している人は少数派です。しっかり保証内容を吟味して選ばなければ、購入してから損をする可能性もありますから、何を・どこまで保証してくれるのか、その範囲を知っておきましょう。
中古車保証は、法的にプランの内容が定められているわけではなく、保証内容は購入したお店によって変わってきます。中古車販売サイトで提供する保証もあり、自賠責保険のように一律の義務となっているわけでもないことから、保証の内容は原則としてまちまちです。
しかし、保証を全く用意していないことで業者としての質を問われるケースもあり、実際には最低限保証される範囲が決められていることがほとんどです。運転するのに最低限安全でなければならない「エンジン・ブレーキ・ステアリング・ミッション」などの箇所については、多くのプランで保証されます。
車として「きちんと走る」のに必要な機能は保証対象となっていても、それ以外は保証対象外となるケースは少なくありません。分かりやすく言うと、車の中でも「走りに直接関係ない電気仕掛けの部分」については、保証対象外になっている可能性があるのです。
具体的には、オーディオ・カーナビのようなインパネ付属品やエアコン機能・オートロックなどが挙げられます。意外と故障して大変なのがパワーウインドウで、車の窓をあまり開けない・購入したのが冬だった場合などは、そもそも故障に気付くのが遅いケースも十分に考えられます。
モーター・スイッチ・レギュレーターなど、故障しているパーツによって修理代も変動します。特に、レギュレーターのように内部とつながっている部品は、部品だけがあっても素人には交換できないため、工賃がかかります。
カーナビは、最悪こまめに停車しながらスマホで代用することもできるでしょうが、やはり保証が付いていた方が安心して運転できます。夏場のエアコン故障も致命的ですから、こちらも保証範囲に含まれているかどうか、チェックが必要なところです。
中古車にとって重要なパーツではあるものの、商品の構造上保証範囲に含むことが難しいものもあります。具体的には、エンジンオイル・ガソリン・ワイパー・タイヤなどの消耗品です。
さすがにガソリン満タンで売るようにゴネる人はいないと思いますが、日本の景気が良かった時代は「ガソリンチケット」という金券が提供され、それで実質満タンになるようなサービスを行っていたところもあるようです。
※(ガソリンチケットとは、現代で言うガソリン用プリカのことです。)
車検付きで中古車を購入する場合、エンジンオイルは交換を希望することもできますが、基本的にオイルの内容を保証してくれることはありません。ワイパー・タイヤも現状のまま購入するのが基本ですが、タイヤに限って言えば、寒冷地では夏冬タイヤをセットにして売られている車も多く見られます。
その他、塗装部分のサビ・内装の汚れ・ブレーキパッドなども補償対象外となります。サビや汚れは、購入当初は目立たなかったとしても、普段乗り続ける中で劣化するのは自然なことだからです。
次に、中古車保証がいつまでの期間設定で設けられているのかについて、業者の思惑も含めて考察してみたいと思います。
業者にだまされないためには、最低でもどのくらいの期間を保証してくれるのか、何らかの瑕疵や不具合を確認するまでにどれくらいの時間を要するのか、目安となる期間を知っておくと安心です。
基本的に、個人売買でもない限り、何の保証もなく販売する車には少なからず問題があると考えてよいでしょう。仮に、プロの目から見て「壊れにくい」車だと言えるのならば、保証を付けても会社に対するリスクは少ないからです。
また、保証が付いていた方が車も売れやすいと考えるでしょう。にもかかわらず、保証が付けられないという状況は、品質を保証できない車であることを、業者の側が暗に認めていることを意味します。
せっかく購入しても保証が全くないのなら、当然その車に故障・不具合が認められた場合には、購入者の有償対応となります。よって、保証期間が明確に定められていない・保証期間がない車は、どんなに丈夫そうに見えても購入を控えるのが確実です。
中古車を保証期間から選ぼうと考えるなら、最低でも保証期間を6ケ月で見込んでおきましょう。半年という期間は、メーカーが推奨する任意での点検期間の一つであり、購入後に何らかのトラブルが見受けられやすい時期でもあります。
お店の側でも、販売する段階で不具合に気付けないこと自体は珍しくありませんし、保証期間があまりにも短いと購入者も不安を感じます。そこで、まずは確認の意味である程度の距離を走ることを想定し、それに応じた保証期間を設けている業者を選びたいところです。
原則として、中古車の保証期間は最低6ケ月を目安に選ぶべきですが、どんな車でも6ケ月の保証というのは、さすがに業者もリスキーだと判断するケースは少なくありません。年式が古くてしばらく走っていない車・メンテナンスなしでそれなりの走行距離を走っている車など、同条件で比較するのが難しい場合は往々にして存在します。
このような場合、買い手のリスクも考慮した上で、保証期間を1~3ケ月程度・走行距離1,000~3,000km程度として本体価格を安くするケースも見られます。もともと、トラブルのリスクは高い車だと想定した値段を付けている分、手厚い保証を付けるのは難しいものと思われます。
ただ、自分でメンテナンスができないようなら、やはり保証を付けた方が確実でしょう。相場よりも大幅に安い車を購入する場合、保証がないことのリスクを理解した上で購入を検討することが大切です。
自分の買った中古車に保証を付けるなら、どこで購入するのかによっても内容が変わってきます。ここからは、保証付き中古車を購入するための、主な場所についてご紹介します。
中古車保証は、大きく分けて以下の3種類に分かれます。
新車がディーラー等に売られると、当然その時点で中古車となります。この時点で新車保証の期間内であれば、その保証内容をそのまま引き継げます。これを「保証継承」と呼ぶ場合もあります。
次に、販売店独自の保証を設けているケースですが、中古車販売ではこちらの方が一般的です。内容はお店によってピンキリで、大手になれば新車と比べても差が少ない保証内容を用意している反面、小規模なお店ではごく短期間・小距離の保証で終わっているケースも珍しくありません。
そういった小規模店でも満足のいく保証を付けるという意味で、現在注目されているのが、インターネットの中古車検索サービスで設けている保証です。保証箇所が明確に指定されているので、その範囲ならきちんと保証してくれる仕組みになっているのですが、実は必ずしもお得になるとは言い切れません。
ちゃんとした中古車販売店は、独自の保証は付けつつも、常識的に考えて落ち度があれば無償で修理・丁寧に対応してくれます。今後の取引が続くことの方が重要だからです。
これに対してネットの保証会社は、契約内容を中心として修理内容を組み立てるため、保証の対象外と切り捨てられた部分は実費になります。よって、「車の状態・購入者の懐事情を見ながら最善の方法で修理する」ことを想定していません。
正解がある話ではありませんが、やはり最終的には「いいお店」を選ぶことが重要だと言えそうです。
保証を確実に付けたいと考えているなら、不安をなくすためにもディーラー系のお店で車を購入するのが間違いないでしょう。整備の質も一定のレベルに達していますし、保証のバリエーションも割高ではあるものの豊富です。
特に、各メーカーから直接卸している車を扱うディーラー(トヨタならトヨタ店など)は、修理・整備に関する知識が豊富な分、問題に気付きやすいでしょう。町の工場で診てもらっても原因が分からなかったのに、ディーラーで整備したら問題が解決したケースも見られます。
あらかじめ安心できる中古車を選ぶなら、正規ディーラー・大手中古車販売店などが独自の基準で認定した「認定中古車」を選ぶのも一つの方法です。認定中古車となる条件は、年式・走行距離・コンディションなどについて、第三者機関などによる厳しい査定基準をクリアすることです。
一般に広く出回っている中古車よりも状態が良いものを多く見つけることができ、長期間の保証も受けられることから、確実に長持ちする中古車を選びたい方にとってはおすすめです。しかし、規格が決まっていて、オプション・カスタムも含めて車を選ぶことはできないことから、好みによっては欲しい車を見つけるのが難しいことも想定しておきましょう。
過去に誰かを乗せて走ってきた中古車は、少なからずどこかが傷んでいます。そのため、購入した時には元気でも、何らかの理由で故障してしまう可能性は十分あります。
買ってすぐ故障してしまい、それを実費で支払わなければならないとなると、誰だって何ともやりきれない気持ちになるはずです。そういったトラブルを防ぐためにも、中古車を購入する際にはできる限り保証を付けることをおすすめします。
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