最近クルマの燃費が悪い気がするなあ。
給油をしながら何となくそう感じたことはありませんか?
少し前まではガソリン満タンにして、もうちょっとを走ったはずなのに!と違和感を感じる方。あるいは最近のクルマに装備されている、デジタルメーターの平均燃費があきらかに低い!と数字を見て判断された方。もしかするとその原因はタイヤの空気圧にあるかもしれません。
ちょっと想像してみてください。
空気の抜けた自転車をこぐ。とても労力を使いますよね?これはクルマも一緒です。空気が正しく入っていなければ当然、それだけエネルギーを使わなくてはなりません。
空気の抜けた自転車を想像してみましょう。普段と同じ力で運転できますか? クルマも一緒です。そこでこの記事では、タイヤの空気圧についてご紹介していきたいと思います。
クルマのことがあまりよくわからない、という方にも理解できるようやさしくシンプルにお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください!
目次
クルマの重量を支えているのはタイヤです。走る、止まる、曲がる、その役割を地面に直接伝えるのもタイヤの仕事。普段あまり気にならない方も、クルマの走行にどれだけタイヤが重要な役割を果たしているか、そして負担がかかっているか、お分かりになると思います。
走る、止まる、曲がる。
クルマが走るとき直接地面と関わるのはタイヤだけ。
それだけにタイヤの空気圧と残り溝のチェックは、安全に運転するための大切なポイントになります。もし空気圧が低くなった状態で走行すると、どんな症状が出るのでしょうか。タイヤが悲鳴をあげているサイン。まずはその確認をしていきましょう。
空気圧が低い状態で走行すると・・
このようにさまざまな症状があらわれるようになります。そのまま放っておくと、パンクやバーストの危険性もありますから、少しでもおかしいなと感じたら、すぐに点検をするようにしましょう。
また、たとえ何らかのサインが見られないとしても、タイヤ内の空気は時間の経過とともに自然と抜けていきます。少なくとも1か月に1回はチェックをすることをおすすめします。
タイヤ内の空気は自然に抜けていくので、1か月に1回はチェックをしたほうがよい
JAFが出動した全国のパンク応急処置による件数は、年平均で30万件にもおよびます。1日に換算すると実に821件!タイヤトラブルは日常的におこっているといえます。
【JAFロードサービス タイヤパンク件数】
年度 | 総実施件数 | パンク件数 | 構成比 |
21年度 | 2,520,358 | 275,196 | 10.9% |
22年度 | 2,598,244 | 294,793 | 11.3% |
23年度 | 2,582,773 | 305,628 | 11.8% |
24年度 | 2,532,103 | 316,939 | 12.5% |
25年度 | 2,518,404 | 335,561 | 13.3% |
参照 JAFクルマ何でも質問箱
パンクの要因はタイヤの空気圧不足によるものだけではないですよね。突発的に起こることもよくありますから、一概にこのデータがすべてとは言い切れません。しかし、とはいえ常にタイヤトラブルのリスクは潜んでいる、と考えていてよいでしょう。
最適な空気圧はメーカーがクルマごとに定めており、正式には”車両指定空気圧”と呼びます。この数値は運転席のドアを開けると、だいたい目立つ場所にステッカーが貼ってあります。そこに細かく記載されているので確認をしましょう。
適切な空気圧を『車両指定空気圧』とよぶ
運転席ドア付近のスッテカーで確認できる
運転席ピラー部にステッカーがあります
タイヤの情報が記載されています
ステッカーはピラー部だけではなく、運転席のドアに貼られていたりと車種によって異なります。
写真のプリウスαであれば、前輪の空気圧を240kPa、後輪を230kPaにするようメーカーで指定しています。
メモ 車種によって車両指定空気圧は変わる
写真のタイヤサイズは【205/60R16】となっています。この情報から、同じサイズのタイヤを履いているクルマであれば、空気圧も一緒と考えてしまいがちです。しかし、実際にはクルマごとに指定された空気圧は異なります。それぞれにあった数値を確認するようにしましょう。
指定空気圧はあくまでも標準的な数値です。では高速道路を走るときはどうでしょう?通常よりスピードを出して運転しますよね。つまり標準走行より多くタイヤに負担がかかる状況といえます。
また、大人数を乗せて走るときも同様です。重量が増える分、タイヤにかかる負荷はあがります。
このように、いつもよりタイヤが果たす役割が大きそうなときは、10%増しでいれると効果的です。
高速道路・多人数乗車などタイヤに負担がかかる走行は、空気圧を10%増しにする
ただし、ここで考えたいことがいくつかあります。
理屈ではそうなのですが、実際にいちいちそのたびに空気圧を調整するのは面倒ではないですか?
というか、そんなマメな人なかなか見かけですよね。
違った側面からも見てみます
このような事実から導けるのは、
”常に標準より10%増しで備えておけばいいのでは?”
という考え方です。
クルマ屋、タイヤ屋でも考え方はそれぞれですが、自動車業界20年の筆者のまわりでも”多めにいれておく”という意見が大半かもしれません。空気圧が指定の数値を下回ると非常によろしくないので、空気圧は少し多めに入れておくことをおすすめします。
前章で空気を多めに入れておけばよい、とお伝えしました。しかし限度を超えていれるのは危険です。この状態を『空気圧過多』といい、さまざまなトラブルを誘発する可能性があります。
1 タイヤの中央部が摩耗するため、タイヤが長持ちしない
2 跳ねるように感じ、乗り心地が悪化する
3 傷を受けやすくなり、コード切れやバーストを起こしやすくなる
同様に空気が少ない状態で走行しても、トラブルが発生しやすくなります。
1 両端のショルダー部が摩耗(片べり)し、タイヤが長持ちしない
2 発熱による損傷(ヒートセパレーション)が起こりやすい
3 ハイドロプレーニングが起こりやすい
4 タイヤのたわみが増え、燃費が悪化する
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ガソリンスタンドに行くと、無料で空気圧をチェックしてくれます。1か月に1回くらいのペースを意識してみてもらうとよいでしょう。また最近はセルフサービスのガソリンスタンドが増えました。この影響から空気圧をチェックする機会が減ったという方もいらっしゃるかもしれません。
しかしお伝えしてきたように、空気圧の不足は思いがけないリスクを招きます。もしエアゲージを借りれるのであれば、操作方法もかんたんなのでぜひご自分で挑戦してみてください。わりかし容易に空気圧を調節できると思います。
やり方が不安な方は、大手タイヤメーカーのダンロップが提供している動画がとても分かりやすいので、参考にするとよいでしょう。
いかがでしたか。タイヤの空気圧についてシンプルにご紹介してきました。
空気が抜けた状態で走行すると、思わぬトラブルをひきおこして大変危険です。まずはタイヤの空気圧をしっかりと点検する習慣をつけてみてはいがかでしょうか。それではぜひこの記事を参考にしていただき、安全で快適なカーライフを送ってください!
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