日本の中古車が海外で人気を集めています。日本自動車販売協会連合会(自販連)の発表によると、2015年の中古車輸出の申請台数(輸出抹消登録台数)は約143万8,000台(前年比101.3%)となり、4年連続で100万台を超えています。
背景には東南アジアやアフリカのなど新興国の経済成長があり、国内の中古車登録台数は4年連続で減少する中、中古車の海外輸出は年々増加の一途をたどっています。今回は、日本の中古車の海外輸出が広がっている理由についてご紹介します。
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元々、日本製の商品は電化製品をはじめ海外で高い評価を受けています。特に、自動車は壊れにくく燃費も良いなど、「高品質で安心」というイメージが定着しています。
また、日本のユーザーは車を大切に乗る傾向があり、日本の中古車は比較的痛みが少なくきれいであることも、日本の中古車が海外で人気の理由の1つです。
国内の中古車市場では敬遠されがちな、年式が古く走行距離が長い車や外観が傷んでいる車でも、海外では値段が安ければ十分な需要が見込めます。
中古車の中でも、日本車は品質が高く故障が少ないため高い人気があります。特に海外では丈夫で長く走る車、サイズが大きくて人や荷物をたくさん運べる車が好まれるため、SUVやワゴンタイプの車の需要が非常に高いです。
日本ではAT車が主流ですが、海外では故障しにくいというメリットからマニュアル車の需要もあります。国内では、需要が少ない中古のマニュアル車も海外では十分取引の対象です。
中古車輸出は、以前は日本から運びやすいことからロシアが長年輸出先のトップを占めてきましたが、近年はアジア、アフリカ諸国の経済発展に伴い、日本車の中古車の需要が伸びています。
所得が日本よりも低く関税もあって新車は高価で買えないが、中古車であれば手が届くという国が増えてきたためです。
ただし、アジアでも中国やインド、タイ、インドネシア、ベトナムなどでは中古車の輸入規制があり、事実上中古車の輸出ができない国もあります。
中古車の海外輸出(輸出抹消登録台数)は、2012年以降年間4年連続で100万台を超えており、活況を呈しています。背景には、日本車が高い品質と信頼性を誇り、それに加えてアジア・アフリカ諸国が経済発展しているという状況あります。
一方、国内では若者の車離れや少子化、新車の軽自動車が低価格で購入できるために中古車の需要が少なくなったことが原因で、中古車市場は縮小しています。また、日本人が中古車を買うときの基準が厳しいことも中古車市場の縮小傾向の要因といえるでしょう。
このほか、日本ではスクラップにしてしまう状態であっても、海外では修理用の部品を取るために購入するバイヤーもおり、今後も海外での中古車の需要は継続する可能性が高いとみられます。
日本でもリサイクル部品やリビルド部品は活用されていますが、安全性や新品のきれいな部品を使いたいという日本人の気質があるせいか、正規の部品よりも使用率は低い状態です。
日本で売れずに廃車される中古車が海外では現役で活躍しているということは、リユースの観点からも環境負荷低減につながることが期待されます。
また、修理用のリサイクル部品としてパーツ取り目的としての需要もあるため、今後も海外での日本の中古車人気は続きそうです。
海外からの需要の高まりにより、国内の中古車価格が上がり、日本の消費者が新車を購入する際の下取り価格が上がることにつながり、車の買い換えを後押しする効果もあります。
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