いらなくなった車を処分するときに困ってしまうことはありませんか?
3位 どこに依頼すればいいの?
2位 何を揃えればいいの?
1位 費用はいくらかかるの?
1番わかりづらいのが廃車をするときにかかる費用だそうです。家庭の粗大ゴミですら廃棄するのに何百円、大きいサイズだと何千円とかかりますから、それよりも大きなクルマとなると、いったいいくら手数料をとられるのか、想像もできません。
クルマの場合は車両処分のほかに、名義の変更という書類上の手続きも絡んできます。こういった手続き費用もあることから、なおさらお金がかかりそうなイメージになります。
そこでこの記事では、クルマを廃車するのにいったいどれくらいの費用がかかるのか、についてお届けしていきます。さらにどこに依頼するのがベストか、どのタイミングが最適か、自分で手続きする方法はありか、などもあわせてご紹介します。
初心者の方でもわかるように簡単シンプルにお伝えしていきますので、ぜひご参考にしてみてください。
目次
いきなりこの記事の結論から言います。
廃車の費用はかからない!
廃車にかかる全ての費用は一切かかりません。この事実に驚いた方もいるかもしれませんね。
さらに言いますと、
●廃車の際の引取り費用がかからない
●廃車の際の名義変更費用もかからない
これはある特定の企業やショップ、業者に限ってが無料でおこなっているのではありません。ほぼ全国的にどこの廃車買取り業者にも言えることなのです。
また、このようにお伝えすると
『そのかわり後で何か請求がくるのではないか?』
と怪しんだり疑ったりする方もいらっしゃるかもしれません。
そんなうまい話しがあるわけない、と不安になる方も少なからずいるでしょう。しかし安心してください。廃車費用がかからないことはもはや全国的に常識と言えるのです。
廃車の費用はかからないのが常識
ではいったいなぜ、廃車の費用はかからないのでしょう。その疑問を次章からご説明していきます。
廃車の費用がかからない理由はとても単純です。廃車業者は0円で仕入れたクルマを、分解して資源にしたり、そのまま海外に輸出したりして商売にしているからです。
廃車をリサイクルやリユースして商品価値を創る
ひと昔まえは、スクラップした廃材をリサイクルする技術はそれほど発達していませんでした。またそれを流通させる仕組みも確立されていませんでしたから、とても商売になるような業態ではなかったのです。当然、廃車業者はお金をお客さまから頂くことで、廃棄処分をする費用をまかなっていました。
また世の中のビジネスがグローバルに国境を越えて営まれるようになったおかげで、海外に向けて安価な中古車を輸出できるようにもなりました。販路が拡がったことで、廃車のような低年式、過走行のクルマも再び陽の目をあびるようになったのです。
このようだ時代背景から、だんだんと廃車そのものに価値を置くようになり、今日の廃車ビジネスがじょじょに立ち上がっていきます。
社会の発展とともに廃車を活かす商売が生まれた
廃車の経路は大きく4つに分かれていきます。
1 スクラップして資源を活かす
2 分解したあとの中古パーツを再販する
3 車検をとったり修理・板金をして国内で再販
4 海外に輸出する
それでは1つずつ見ていきましょう。
廃車といえば、スクラップして解体をするイメージが一番強いのではないでしょうか。かつては、バラバラになった車両は産業廃棄物として埋め立てられていました。
しかし現在では解体車1台から取り出す部品の8割が中古部品として、また鉄や銅などは資源として再利用(リサイクル)されています。廃車業者は仕入れた解体車を適切に仕分けし、再利用することでお金を生み出しています。
廃車業者は解体した鉄などを資源としてお金に換える
解体をしたらクルマはクルマではなくなります。大きな再資源要素としては”鉄のかたまり”、”鉄くず”としてみなします。この鉄くずをお金に変えるのは鉄1キロあたりいくら、という鉄相場で換算します。スクラップしたあとは鉄くず屋さんにそのときの相場で買い取ってもらうのです。
解体したら鉄を1キロあたりの相場で買い取ってもらう
廃車費用は鉄の相場にも大きく左右されます。もし鉄相場が暴落したら、再び以前のように廃車費用がかかるようになるかもしれません。
一方、この解体処理は地球環境の保全に一役買っていることをご存知でしょうか。2005年にリサイクル法が施行されてからは、フロンやエアバッグ、シュレッダーダストなどを適切な方法で処理することが義務づけられました。
これにより
●オゾン層の破壊
●地球温暖化
●不法投棄による土壌汚染
●水質汚染
などの環境汚染は抑制され地球環境の保全に貢献しているのです。
不法投棄されたクルマ
環境保全に努めるのが自動車解体業界の使命
リサイクル法が施行されてから、自動車のリサイクル率は90%を超えるほどの結果を生み出すまでになりました。さらに1台から100%リサイクルできる循環環境をめざして日々進化を続けています。
鉄などの資源として再利用されるのは、解体しきった最後の部分です。その前に一つ一つの部品を丁寧に取り出して再利用していくのも解体業者の大きな役割です。近年、中古パーツの需要はますます高まってきています。
インターネットの進化から気軽に中古パーツを再販できる流通や売買の仕組みが出来上がっていきました。一般ユーザーにとっては、馴染みの深いネットオークション、中古パーツショップなど、身近で必要とする部品が手に入る環境が整ってきています。
過走行車や低年式車など、商品価値が無いと思われても、まだまだ元気に走るクルマはたくさんあります。そういったまだまだ走れるクルマを解体してしまうのはもったいないと思いませんか。
特に長年のパートナーだった愛着のあるクルマであればなおさらです。査定はゼロ円であったとしても、なんとか次の人に乗ってもらいたいな、と思う方もきっと多くいらっしゃるでしょう。
以下のような手直しをして国内で再販できるよう試みます。
●車検をとる
●外装のキズや凹みをなおす
●不具合箇所を修理する
お金をかけて修理をすることで、再び次のユーザーに渡せる可能性がうまれます。コスト的に帳尻があうようなら、小売り再販を考えて修理や板金、整備を施します。
コラム もったいない~MOTTAINAI~
ケニア出身のワンガリ・マータイさんは環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞した方です。環境保護活動家である彼女は、日本の”もったいない”という言葉、意味、に感銘を受け、この言葉を世界中に広めたいと考えました。
しかし、”もったいない”が持つニュアンスに近い言葉がどの言語にも見当たらないことから、そのままストレートに”MOTTAINAI”とあらわし世界共通言語として表現していきます。ワンガリ・マータイさんが感じる”もったいない”は、自然やモノに対する敬意、リスペクトをあらわし、リデュース・リユース・リサイクル・リスペクトの概念を包括する大きな意味で捉えられています。
クルマを解体処理・・・リサイクル
再販して使用する・・・リユース
廃車業者は、どちらの選択をするにしても『社会』、『環境』のために貢献しています。
近年のインターネットと流通の発達から、日本の中古車が海外に輸出されるケースも増えてきました。特に発展途上国では日本ブランドの人気が高く、低年式や過走行車も数多く海を渡ります。
中古車のユースド・イン・ジャパン事情
●日本製品は品質が高い
●壊れない、壊れにくい
●トヨタやニッサンなどメーカーがブランドとして認知されている
●日本の道路は舗装された道が多い
→クルマが(サスなど)痛みにくい
●日本には車検制度がある
→コンデョションがキープされる
このような理由から、10万キロを超えた過走行車であっても海外で需要が高いのです。ちなみに、途上国では日本の過走行車が10万キロを超えていても『new car!』と呼ばれます。
向こうでは壊れるまで乗り潰しますから、10万キロ程度ならまだまだ新しい、と表現するのです。(新車はbrand‐new-carと呼びます)
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前章で廃車費用がかからない理由をお伝えしてきました。しかし、これらは廃車を再利用する手段が発達してきたことによる”相殺”の要素が強いことがお分かりいただけたでしょうか。厳密にいうと、廃車費用はかかるのが本来の常識です。
1 廃車手続き費用
2 廃車引き取り費用
1に関しては実際に陸運局で抹消手続きをする手数料、
2に関しては積載車を手配したり、移動の交通費や燃料代などがかかってきます。
実費と業者が動く人件費などを考慮すると、廃車費用とは本来15000円~20000円程度かかるのが相場です。
廃車費用とは本来15000円~20000円程度かかる
廃車を出す方がイメージする”無料ではないだろう”という感覚はまさにその通りで、人が動く以上、何らかの費用が発生するのは当然です。この20000円近くの廃車費用を、相殺できるようになってきたからこそ、無料で処分できたり、あるいは買取りでいくらかお金が手元に残ることがあるのです。
自動車販売ディーラーに廃車を依頼する場合は、確実に手数料がかかるので注意しましょう。ディーラーは本来、新車を売ったり工場で整備したりするのことが本業です。
解体車は扱っているわけではないので、たとえ依頼を受けてもお客様から手数料をもらって、解体業者に卸すのが通常の流れです。その際にユーザーが負担する費用は15000円~20000円くらいが妥当でしょう。
自動車販売ディーラーに廃車依頼すると費用が20000円程度かかる
もちろん、各販売会社や地域によって価格設定はかわります。20000円より高いところもありますし、安いところもあるので、気になる方は一度確認してみるのもいいでしょう。馴染みの担当営業さんがいる場合は、廃車のことについて気軽に聞いてみましょう。
ちなみに、販売ディーラーで依頼すると廃車費用がかかる、とお伝えしましたが、これは新車を購入しない純粋な廃車依頼の場合です。もし新車を購入するときは、いくらか融通してくれることもあります。下取り対策金で0円で引き取ってくれたり、またいくらか値をつけてくれることもあるでしょう。
新車を購入するときは、いくらか査定額をつけてくれることもある
新車を買ってくれるのだから、いくらかはサービスしますよ、という意味あいですね。
いかがでしたか。廃車費用が無料になる理由がお分かりいただけたでしょうか。
●本来の廃車費用は20000円ほどかかる
●廃車業者のリユースやリサイクル環境が発達した
●費用を相殺することで廃車費用を無料にできるようになった
●自動車販売ディーラーは廃車費用がかかる
●新車を購入する際はサービスしてくれることもある
もしこれから廃車の処分を考えている方は、ぜひこの記事を参考になさって費用をかけずにお別れをしてみてください。愛車への感謝の気持ちを忘れずに!
廃車をするにあたって最初の一歩は『あなたの愛車の価格を知る』ことです。
おもいでガレージの問合せフォームから査定依頼をすると、あたなの愛車の価格がかんたんにわかります。廃車査定は現車を見せる必要がないのが特徴で、その場にいながら手軽に金額を知ることができるのです。
まずはお気軽に査定額を調べることから始めてみましょう!
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