いざ車を廃車しようと思い立ったら、まずはどこかで査定をしますよね。
そこで買取額の提示をうけると思いますが、そのときにとても大事なポイントがあることをご存じでしょうか。
実は車を廃車すると条件にもよりますが、還付金が戻ってくる可能性があるのです。この還付金は事前に先払いした税金や保険などを指します。
しかし必ずしもすべての車にお金が戻ってくるわけではありません。売却するタイミングによって、還付額が前後したり、あるいは無かったりすることもあるため、まずはきちんと説明を受けることが大切になってきます。
税金の還付ときくと面倒な書類の手続きがぱっと浮かんできませんか。役所に行ったり、はんこをあちこちに押したり、郵送でいろいろやりとりしたり、と手間ばかりかかりそうなイメージです。
お金が戻ってくるのはいいけど、自分で動く方法がよくわからない、めんどくさい、知識が全くない、という方も多いと思います。
そこでこの記事では、廃車をするときに戻ってくる還付金について、詳しくご紹介していきます。車のことがよくわからない方でも理解できるよう、シンプルにわかりやすくお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
自動車税は毎年、春先に納める税金です。1年分をまとめて先払いするため、家計への痛手の大きさから覚えている方も多いのではないでしょうか。
軽自動車で1万円前後、普通車だと排気量にもよりますが、3万円~7万円程度支払う必要があります。これが毎年のことなので、頭を悩ませる要因になりますよね。
もし、車を廃車するとなると、この自動車税が還付されます。車を引き取ってもらった後、依頼した業者は、陸運局で抹消の手続きをします。これは所有者の情報を抹消する、といった意味あいの届けで、廃車をするときにおこなう手続きの一つです。
陸運局で抹消の手続きが無事完了すると、その翌月分からお金が戻ってくることになります。たとえば、8月に抹消の手続きをすると、翌9月分からのお金が戻ってきます。
もう少し詳しくお伝えすると、まず自動車税は毎年4月1日の時点で車を所有されている方が、支払う義務があります。その年の4月から数えて、5月、6月・・・・・3月までの12ヶ月分を先払いするイメージです。
その年度の途中で抹消の手続きをすると、月割りで未使用分の税金が戻ってくる仕組み、と覚えておいてください。
4月1日時点で自分が所有者
↓
5月に納付書が届く
↓
1年分を先払いで納める
↓
8月に車を手放した
↓
引き取り業者が8月中に陸運局で抹消手続き
↓
自動車税4月・5月・6月・7月・8月の5ヶ月分は自分が負担
↓
使用していない9月~3月までの7ヶ月分が戻る
このような流れです。
ではいったいどうやって還付されるのか、といいますと、その方法は実にかんたんです。
何もしないで待っているだけ、これが正解です。そもそも陸運局と自動車税事務所はシステム連携されており、抹消登録の情報もすべて連動して伝達されます。
自動で連携されているので、実は廃車業者も特に何か手続きをとることがありません。抹消の手続きをするだけで、勝手にその情報が自動車税事務所に伝わり、処理され、還付の通知が届くようになるのです。
自宅に届いた還付通知書は、指定の金融機関(銀行や郵便局など)に持って行くと、お金に換金できます。ただし、抹消の手続きがなされてから、自宅に還付通知書が届くまではかなり時間がかかるので、注意してください。忘れた頃に届くようなイメージで2~3ヶ月は覚悟しておきましょう。
ちなみに軽自動車については、実は還付がありません。月割りで戻ることがなく、4月1日時点での所有者の責任払いとなります。たとえ4月2日に売却したとしても、4月1日所有の方が1年分全額を納める義務があります。
なんだか不公平なルールですが、このことを知っているといないとでは、大きな差がでる大切なポイントです。知っている方は、4月まで持ち越さぬように、3月末までに逆算して処分します。
一方、この情報を知らないとどうなるでしょうか。悠長に4月に入ってから手放そうと考え、そして1年分の税金(1万円前後)を損することになります。普通車と同じ感覚で月割りを期待しても、還付されることはないので気をつけてください。
こういった事情から、3月の陸運局は大変混み合い、年度末の風物詩となっています。たった1日ずれるだけで、納税の義務が発生してしまいますから、みんな慌てて駆け込むのです。
それならば3月の月末までに手放せばいいんだな、とここで安易に考えるのは少し危険です。この時期はたくさんの人が集中して依頼するために、業者の人手がたりなくなり、3月中の引き取りができません、とお断りされることもあるのです。
そういった事態に陥らないためにも、3月の廃車は余裕をもってのぞんでください。遅くとも3月の10日頃までには予約を入れておくと安心です。これは軽自動車、普通車とも双方にいえることなので覚えておきましょう。
廃車をする際に還付される税金、自動車税はこのような仕組みで動いています。ここで勘のよい方なら気づいたかもしれませんが、自動車税とは抹消をすれば自動的に戻ってくるお金であります。
そのため廃車業者が、所有者に返金するしないといった選択はありえません。そもそも自動で戻るものなのですから。“自動車税もお返しします!“といった表現は厳密には間違っている、という意味がお分かりいただけますでしょうか。
軽自動車は残念ながら還付がありませんが、普通車にお乗りの方は、査定額プラス自動車税の還付が受けられる、という点が重要なので覚えておきましょう。
自賠責保険は通称“強制保険”といわれている自動車保険の一種です。そんな保険に加入した覚えはないなあ、とお考えのかた、無理はありません。
なぜならこの保険は車検を受けるときに、強制的に加入するもので、その手続きは車検業者が行ってくれるものだからです。
この自賠責保険は、車検証入れのなかにA4の半分くらいの用紙でおさまっています。車検のときに新しく取得、加入し、また車検証入れの中に(同じ位置に同じ用紙で)おさまっているので、いつ差し替えたのかもわからないのが普通かもしれません。
自動車税と同じように、この自賠責保険も先払いで支払うことになります。保険料は車検代の中に合算され含まれますので、これもまた気づきにくい原因の一つでしょう。
保険期間は次の車検までの2年間で、1ヶ月単位で考えると24ヶ月、あるいは25ヶ月加入が一般的です(商用車などは異なります)。ちなみによく自動車任意保険と混同される方がいらっしゃいますが、全くの別物なので注意してください。
さて、自動車税と大きく異なる点が、その還付方法です。自動車税は自動で還付される性格をもっているので、とくに何もすることなく待っていればOKでした。
一方、自賠責保険は、解約の手続きをしないかぎり戻ってきません。もし手続きをしないで放っておくと、車もないのに満了期間までそのまま加入しっぱなしといった状況になってしまいます。
これでは保険会社が丸儲けになってしまいますよね。もったいないので必ず解約の手続きをとるようにしましょう。
返金の方法は、廃車業者に依頼する場合にいくつかのパターンがあります。
まずは、そのまま買い取ってくれるケースです。廃車業者が解約返戻金を計算して、そのぶんの金額を査定に上乗せしてくれるやり方です。この方法だと依頼者が特に何もしなくてもいいので、非常にラクなパターンでしょう。
次に、解約は自分でしてください、と言われるケースです。これは丸々自分の手元に戻ってはくるのですが、保険会社とのやりとりが少し面倒かもしれません。
自賠責保険の証書に記載されている窓口に電話をして、解約することを伝えます。このとき抹消されていることが条件になりますので、廃車業者から廃車証明書が送られてきてから、連絡をするようにしましょう。
その旨を伝えると、解約用紙が送られてきますので、必要事項と振込先口座を記入し、捺印をしたうえ返送します。これだけの作業なので、さほど難しくはないのですが、前述したように、廃車業者に買い取ってくれるほうが手間がないのでラクといえばラクです。
3つ目が解約をしないで、査定に含まれるケースです。結局、査定額は変わらないのですが、金額が細かくなりお互いが面倒なので、“自賠責もふくめて3万円です“といったように簡素化して提示する方法になります。
この提示方法だと、一見解約金がよくわからず損をしたように感じるかもしれませんが、結局最終的に手元に残る金額でちょうじりをあわせて提示されるので、もらえるお金に変わりはないのです。
“コミコミでいくらです“といったイメージで、税金関係が混同してこんがらがらないように配慮した表現といえるでしょう。実際にはこの方法が双方にとって一番わかりやすいかもしれません。
もちろん、廃車業者に内訳を適切に説明する義務があることは言うまでもありません。買取額がいくらで自賠責がこれくらいで、重量税がこうなので、キリのいい数字で3万円でいかがでしょうか、といった提示です。
もしこれを、
自賠責が今月中に解約できると5430円で、来月にずれると4550円、そのときに重量税もまにあったとするとプラス4280円で、重量税だけ来月にずれこんで自賠責だけまにあったときが、いくらで・・・・
とてもややこしいですよね。結局いくらなの?と言いたくなります。
このような手間と複雑さを避けるために、ほとんどの廃車業者がコミコミでいくらです、という言い方をするのが一般的なので覚えておきましょう。
とはいえ、廃車業者の数だけ提示方法もありますから、一件一件確認していくほかありません。そのときに、実はかんたんに判別できる方法がありますので、その点は4章で詳しくお伝えしていきます。
重量税も自賠責保険と同様に、車検をとるたびにその都度、納める税金です。そのため車検の残りがあると、還付の対象になります。重量税の手続きは永久抹消が条件です。解体スクラップをして、解体移動報告まで済んだ状態でないと対象にはなりません。
ここで気をつけたいのは、”解体スクラップをする廃車業者”と、輸出などを中心に再販をする”解体スクラップをしない業者”があることです。後者の場合、潰すわけではないので重量税は還付されません。
そのかわりに、重量税還付分を加味した査定額を提示してくれるケースがほとんどなので、結果的に最終手元に残るお金はほとんど変わらないことが多いです。
自賠責保険と重量税については、必ずしも還付する業者の査定が、高くそして正しいわけではありません。そのぶん、手数料などを相殺されてとられたり、車両本体の買取額を低くおさえられたりで結局還付をうたうわりには査定が安い、という業者もいます。
声高に還付を前面に押し出して主張する業者がいますが、廃車の査定とは”最終的にいくらなのか”という点こそがポイントになります。還付金などが入ると一見ややこしそうに見えますが、最終金額にだけ目をむけると意外にシンプルに比較できるでしょう。
たとえば15000円と買取額を提示されたとします。こう聞くと一見”15000円で買取ってくれるのだな”と文字通り受け止めるのが普通でしょう。
しかし、車を処分するときはその費用もかかってきます。”引取り費用”や”陸運局での手続き費用”などがそれにあたります。
さらに還付される税金(自動車税・自賠責保険・重量税)もあります。
【買取額の内訳】
廃車の買取とは、基本的にこの3要素を足したり引いたりして最終的な金額が出る仕組みになっています。
このように手数料や還付金がからんでくると、本当に15000円で買取るのか確認する必要がでてきます。車両代は15000円で買取ります。ただし手数料が10000円かかるので、実質5000円が残ります、と後出しジャンケンのように、後からこう伝えてくる業者もあります。
さらに本来もらえるはずの還付金も忘れてはいけません。これでは”いったいいくらなの?”と混乱してしまいますよね。
廃車の査定はこういったリスクが潜んでいますので、これを避けるためにも
『最終的にいくら手元に残るのか?』
を必ず確認しましょう。
何社か比べるときにも、最終的に残るお金を基準に判断してください。そうすれば誤った選択をすることなく、一番高い廃車業者を見つけることができます。
また、業者の中には1つ1つの費用を細かく算出せず、おおまかに伝えてくるところもあります。
このようにシンプルにまとめる言いかたです。還付金は手続きをするタイミングで10円単位までずれてきますし、費用にしても引取り場所や、走行可能の可否などで違いが出てきます。
これをいちいち細かく出していっても、依頼者を混乱させるだけでお互いデメリットしか残りません。どのみち、最終的に手元に残る金額で比較されますから、このような表現で簡素化して伝えるのです。
これは廃車業者によってまちまちで、なにが正解ということはないと思います。ただし、コミコミにせよ相殺にせよ、どんな項目を含んでいるか、といった説明は当然必要です。
そこを省いていきなり提示するのは、不親切な対応ですから注意してください。シンプルに査定額を出す理由が、依頼者にわかりやすいからではなく、自分たちが手を抜いているだけでしょう。
査定額、手数料、還付金、この3つをきちんと説明をしてくれる廃車業者がおすすめです。
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いかがでしたか。廃車処分をするときに戻ってくる還付金についてお伝えしてきました。
この3つの税金や保険が戻ってくる可能性があります。しかし、それは車の状況によって変わってきますので、よく確認することが必要です。
また、結局足したり引いたりで金額がよくわからなくなるケースが多いことから、最終的に手元に残る金額がそのまま、査定額と考えるとわかりやすいです。ここがポイントですから、よく覚えておいてください。
それではぜひこの記事を参考にしていただき、愛車とステキな別れをしてみてください。
廃車をするにあたって最初の一歩は『あなたの愛車の価格を知る』ことです。
おもいでガレージの問合せフォームから査定依頼をすると、あたなの愛車の価格がかんたんにわかります。廃車査定は現車を見せる必要がないのが特徴で、その場にいながら手軽に金額を知ることができるのです。
まずはお気軽に査定額を調べることから始めてみましょう!
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