自動車が故障した時、ドライバーは思わぬ出費に頭を抱えるものです。
そんな時、中古パーツを再利用すると、修理費用を安くできるメリットがあります。
一口に中古パーツと言っても、リユース品・リビルト品・リンク品といった種類があり、素人では選別が難しいものです。
この記事では、そんな中古パーツの再利用について、それぞれの種類の違いも含めて解説します。
目次
中古パーツに関する解説を行うにあたり、まずは「中古パーツ」がどんな部品を意味するものなのか、いくつか例を確認してみましょう。
具体的なパーツの名前が出てくると、車についてそれほど知識がない人でも、何となくイメージできるかもしれません。
中古車の買い手がつかず、残念ながらスクラップにすることを決断した場合、中古車はその命を終え解体されます。
その際、自動車としての機能を果たすことは難しいとしても、車の中で使われていたパーツの中には、まだ使えるものが残っている場合があります。
特に、今まで元気に走っていたのに、ドライバー・中古市場の都合でスクラップになってしまう車は、使えるパーツの宝庫と言えます。
エンジンやミッションといった、車を走らせるのにきわめて重要なパーツでさえ、ほとんど解体した当時のまま使えてしまうこともあるのです。
この間買った、ekワゴンの中古パーツは、ドリンクホルダーでした〜☆
無事着きました✨ pic.twitter.com/qvSozD2yYF— もりちゃん (@ei_010260) April 28, 2020
パーツを自分で取り付ける・取り外せる技術を持っている人なら、車のシートやマフラーなど、正規品とは異なるパーツを装着した経験があると思います。
レース用に車を改造する場合、正規品では速い走りが実現できないため、取り付け・取り替えなどのカスタマイズをするケースはよく見られます。
中には、こういったパーツを使ったまま廃車になり、正規品だけが残るケースもあります。すると、それらは十分使用できる状態を維持しているため、パーツ単体として利用できるというわけです。
特殊な用途を想定したパーツだけでなく、カーナビのような「車の運転自体に直接影響しないパーツ」も、使えるなら中古パーツとして活用できます。
特段減っていなければ、タイヤもそのまま中古車と一緒に販売しますから、広い意味では中古パーツと言えるでしょう。
ロゴ。車検出す前にエンジン不調になった、最後はかからなくてレッカーで搬送。クランクセンサーが不良らしく新品はもう出ないし中古パーツもでとらんで焦った。職場に解体車あったから助かった😂 古い車は部品ストックしとかんとあかん😂 pic.twitter.com/5fOVeck3ak
— ろごいわ (@CUB_ZX_ZR) August 1, 2018
少しややこしいパーツの種類として、一部を再利用して、残りを新品で組み立て直したパーツもあります。
車のパーツは、それ自体が細かいパーツの組み合わせで構成されていることが多く、一部は問題なくても一部が摩耗・劣化してしまっていると、残念ながらパーツとして使うことはできません。
そこで、細かいパーツの一部だけを新品に交換し、残りは研磨・洗浄などして使えるようにしたパーツも、車の修理に用いられることがあります。
部品同士の特性を把握する専門的な技術に加え、パーツの状態・質を見極める目を持っていなければ使いこなせないため、一部の修理工場・ディーラーなどでは利用しない方針を固めているところもあります。
自動車に使われる中古パーツの概要を理解したところで、続いては再利用パーツの分類についてご紹介します。
車の修理をお願いした際、見積もりなどに書かれていることも多いため、どこかで名称だけは聞いたことがある人もいるはずです。
役目を終えてスクラップを予定している自動車から、まだ利用できる部品を見極めて取り外してから使う部品です。
基本的にそのまま使うことを想定しており、洗浄・研磨といった作業のみで終わり、特段補修しないまま使われます。
とはいえ、使ってから何らかの不具合が生まれるのは問題ですから、プロの目で確認した後、各種点検を行って使えるかどうかチェックしてから再利用されます。
パーツによっては、ちょっとした傷や使用感は残るケースもあるようです。
やや複雑な工程をはさむ再利用パーツで、一度パーツを分解してから、使える状態に再構築したものが該当します。
使い始める前に、使用済みのパーツを全て分解し、状態がどうなっているのかを把握するために洗浄します。
その後、何らかの問題が見られる細かいパーツを新品と交換し、問題なく使えて劣化も少ない部品はそのまま使い、もとの状態に組み直します。
もちろん、せっかく組み直したのにすぐ壊れてしまっては元も子もありませんから、一定の審査を通過したパーツだけが使われます。
10年ぶりに交換
フロントディスクローター
😅ステアリングギアボックスは、3回目くらい(2回はリビルド品)新品はありません
もうこれで、一生もたせる予定 pic.twitter.com/yfpmFx1BC6
— ながさん♔ (@nagachuuu) May 2, 2020
リビルト品と似たようなパーツの種類ですが、使う用途や品質チェックのレベルに若干違いがあります。
こちらは、問題のあるパーツを交換して使う点はリビルト品と同様ですが、リビルト品のように全てのパーツにチェックを入れるわけではなく、問題ないと判断されたパーツはそのままです。
よって、安価な反面その利用期間は短期的で、パーツとしての寿命も短い傾向にあります。
しかし、リンク品にはもう一つのニュアンスがあり、交換用の新品・新品に近い状態の中古品を意味する場合もあります。
故障したパーツ・機器をメーカーに預けると、その修理・交換にあたっている間は同じパーツが使えず、当面不自由なく車を運転するためにリンク品が用いられるからです。
お店によって意味合いが違うため、リンク品を修理に用いるような説明を受けた場合は、どちらの意味で使っているのか念のため確認を取ってみましょう。
ここまで、中古パーツの概要・種類について触れてきました。しかし、実際に自動車の修理で使われているパーツがどのようなものか、未だイメージが湧いていない人も多いでしょう。
ここからは、中古パーツとしてよく使われるものを挙げつつ、中古品を使うメリット・デメリットについてご紹介します。
安さだけを追い求めず、リスクも理解した上で、工場の提案を受け入れたいところです。
車一台から取れる中古パーツは、その車の状態によっては、ほぼ全ての部品が再利用できる可能性を秘めています。
リユース品を想定した場合、エンジン・ミッション・ラジエーターなどのエンジン周り、コンピューター関連やメーター類、ボンネット・ドア・ハンドルなど、実に幅広いパーツが中古として利用されます。
リビルト品となると複雑な構造をしているものが多く、エンジン・ミッション・ターボ用タービン・キャブレター・オルタネーターなどが該当します。
状態が良ければ、劣化が激しいと思われがちな、ドライブシャフトのようなパーツもリビルトされます。
中古パーツが持つ最大のメリットは、やはり新品のパーツに比べて費用が安上がりで済むことです。
特に、故障やちょっとした事故などの修理に関しては、壊れた箇所によっては新品をわざわざ使う必要がなく、機能が大きく変わらないなら中古パーツで十分と考えるドライバーは多く見られます。
リビルト品を選べば、一定の審査でOKが出た機器のみを選んで修理してもらえるため、中古品で不安な「早い段階での劣化」を心配する必要性もありません。
値段は気になるものの、できるだけ安心できる部品で車を修理してもらいたい人にとっては、有効な選択肢と言えるでしょう。
考えるのは見積もり出てからで良いと思いますよ。
全部を新品交換ではなくリビルド品や補修でや社外品に交換すれば費用も抑えられると思うのでショップに相談してみて下さい。レッドバロンの本社工場では塗装や中古パーツのストックもあると思いますので‼️— KAZU (@KAZU_R1_M) January 2, 2020
中古パーツは、モノを選べば確かにスムーズな修理が期待できます。
しかし、新品と比較して考えると、中古パーツは簡単には手に入れにくいという難点があります。
そもそも、中古パーツを手に入れて修理するには、在庫がなければ始まりません。肝心の在庫は、基本的に解体車両から部品を取得しなければ手に入らないため、新車販売後から一定の期間が経過しなければパーツは見つかりません。
また、リユースを想定しているパーツの中には、補修せずに使うことを前提としているものもあり、修理前と同様の質感を取り戻すのは難しいかもしれません。
パーツの選別も技術が必要になるため、中古パーツを使った修理は実績のある業者を選ぶことが大切です。
以上、中古パーツの再利用につき、各種パーツの種類に触れつつご紹介してきました。
中古パーツの中でも、技術者が調整して提供するもの・ほぼそのままの状態で提供するものなど、諸々の種類があることから、単純に安さだけで選ぶべきではありません。
工場選びを行う際は、自社HPなどでリサイクルパーツに関する丁寧な説明が載せられている会社・中古車や商用車の修理実績が多い会社を選ぶと、問い合わせる際に安心です。
今後どのくらいの時間を愛車と過ごすのか・当面は走れれば良いレベルでの修理で構わないのかなど、希望を伝えることも忘れないようにしましょう。
廃車をするにあたって最初の一歩は『あなたの愛車の価格を知る』ことです。
おもいでガレージの問合せフォームから査定依頼をすると、あたなの愛車の価格がかんたんにわかります。廃車査定は現車を見せる必要がないのが特徴で、その場にいながら手軽に金額を知ることができるのです。
まずはお気軽に査定額を調べることから始めてみましょう!
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