「アクセルとブレーキの踏み間違い」と聞くと、真っ先に思いつくのが「高齢者ドライバー」というキーワードではないでしょうか。
高齢者ドライバー(65歳以上)は過去10年間で約2倍に増加し、なんと、1700万人まで膨れ上がっていると言われています。例えば、池袋での乗用車の暴走という悲しい事故が起きてしまいましたが、この事故に限らず高齢ドライバーによる交通事故が後を絶ちません。
そこで、今回のお話のテーマは、
どうして、ペダルの踏み間違いは起こってしまうのか。 |
この部分に焦点を絞り、私なりに考えたアクセルとブレーキの踏み間違いの要因をお話させていただきます。
目次
ペダルの踏み間違いと聞くと「高齢者の運転ミス」というイメージが一般的ではないでしょうか。もちろん、高齢者の「老い」が運転感覚を狂わすことは事実の一つとしてあるでしょう。
しかし、実はアクセルの踏み間違いを引き起こす大きな要因はそれだけではありません。アクセルとブレーキの踏み忘れの要因は大きく分けて3つあると考えられています。
1 高齢による老い
2 ハイブリッド車のエンジン音
3 運転に適さない靴
そこで、次章からこの3大要因について、それぞれの見解を丁寧にお話させていただきます。
ここからは、アクセルとブレーキの踏み間違いの要因を大きく3つに分けてお話させていただきます。細かいお話をしてしまうと、今回お話する3つ以外にも要因はいくつかあります。しかしその中でも特に大きな割合を占める3大要因を知ることで、ぐっと理解が深まると思います。
なおかつあなたが運転する時に、同様のミスを起こさず自分自身を守ることができ、さらに他の人を事故に巻き込むという、最悪の事態も回避できる確率が劇的にアップすると思います。
「事故を起こすことなんてありえない、私は運転上手だから…」
と思われている人ほど、今回の記事をぜひ最後まで読んでいただき、あらためて自分の運転を見つめなおすよい機会になればと考えています。
また最近は、女性ドライバーの方も多いかと思います。実は、女性ドライバーの方もペダルの踏み間違いが多いと言われているのをご存知でしょうか。高齢者ドライバーの事故に隠れ、あまりニュースにはならないかもしれませんが、その辺の要因もこの記事では探っていきたいと思います。
ペダルの踏み間違いの1つ目の要因は「老い」です。今回のお話の「老い」をもう少し詳しく言いますと、「足首の可動域が狭くなる」という事実を指しています。
年齢を重ねるごとに体の反応が鈍くなってくる、という点は容易に想像がつきますよね。しかし、反応の鈍化もさることながら、運転技術という視点で考えた時には「足首の可動域が狭くなる」という事実もまた、ペダルの踏み間違いの大きな要因になってきます。
(画像引用;https://nao-fitness.com/shagami-check/)
20代の若者からすると「アクセルとブレーキは1mも離れているわけではなく、わずか数10cm程度なのに足首の可動域なんて関係あるの?」
と少し理解しがたい感覚かもしれません。
ですが実際問題、高齢者になるとわずか数センチの段差でつまずいてしまうケースもよく耳にします。このように、ちょっとした足首の動きが、そのまま運転技術にもあてはまってしまうのです。
反応の衰え・・・感覚的なもの
足首の鈍化・・・身体的なもの
双方が重なってしまうことから、結果的にアクセルとブレーキの踏み間違えにつながるケースが生じます。
➡要点1 『老い』からくる足首の動きの衰え
ペダルの踏み間違いを起こしてしまう要因は「老い」だけではありません。実は、自動車技術の進歩が大きく関係していると聞いたら、あなたはイメージできるでしょうか?
これは結論からいうと、ハイブリッド車のエンジン音の静かさがアクセルとブレーキの踏み間違いの大きな要因になっています。
ハイブリッド車の発車時のエンジン音を想像してみてください。普通車と違ってエンジン音がとても静かですよね。まるで始動してないように感じることもあります。
つまり最大の問題点は「エンジン音が全く聞こえない」という点にあるのです。
ところで、私自身はホンダのエアウェイブという車に乗っているのですが、この車はハイブリッド車ではありません。そのためエンジン音は常に耳に届きます。車が動く際にも感覚的に車が動いていることが分かります。
一方でたまに姉のアクアを運転するのですが、こちらはご存知のとおりハイブリッド車です。このアクアを運転する時は、うっかりペダルの踏み間違いを起こしてしまうことが多いように感じています。
もちろん、アクアの運転に慣れていないということもあるかと思いますが、最大の要因は何かと考えてみると、停車時から発車時にかけてエンジン音が全く聞こえないからです。つまり、車が動き出す時に全く音がないため、動いているのかブレーキでまだ止まっているのかの判断がつきづらいのです。この部分は非常に危ないなと日頃から感じていました。
私はまだ30代ですが、もしこれを高齢ドライバーの方がハイブリッド車を運転している、と想像するとどうでしょう。ペダルを混同する可能性が出てきてもおかしくないように感じます。
つまり、「単純な踏み間違い」を起こしやすいというわけなのです。これは、ハイブリッド車における大きな盲点だと言えます。
もう一つ例をあげますと、私は以前住んでいた一戸建ての自宅で、隣の家の方に車をぶつけられた経験があります。この隣人は、定年を迎えられた夫婦で現役バリバリの高齢者ドライバーの方でした。
時間帯は夜の9時ぐらいです。車で帰宅されバックで車庫に入れる時に、運転ミスがあったと正直に家まで謝罪に来てくれました。
「一度ブレーキで車を止めてしまうと、エンジン音が静かすぎるので、車が進んでいるのかどうかの感覚が全く分からなくなり慌てしまった」
実はこの方もハイブリッド車に乗ってらっしゃいました。
これは誰でも起こりうる「慌てパニック」だと思います。
➡要点2 ハイブリッド車のエンジン音が静かすぎるため
意外な事実なのですが、女性はアクセルの踏み間違いを起こしやすいことをご存知でしょうか?
実は、女性の服装とペダルの踏み間違いは大きく関係があると言われています。その理由は履く靴によって、ペダルを踏み間違えてしまう確率がグンと高くなるというものです。
では、どんな靴がペダルの踏み間違いを劇的に高めてしまうのでしょう。それはパンプスやかかとの高いヒールなど、靴底の高い靴です。パンプスやヒールを履いて運転することで、アクセルやブレーキに靴が巻き込まれる恐れがあるのです。
巻き込まれるとは、靴がペダルに挟まったり、ブレーキペダルが革靴の底の部分に引っかかったりすることです。その箇所が悪かったりすると、止まりたくても止まれないという事態もあり得ます。
特に、若年層でヒールなどを履きやすい年齢では、意外とペダルの踏み間違えから事故になりかけるケースも多いと運転業界で勤めている知人が話してくれました。
このことから、スニーカーなど運転するのに適した靴を履く、という準備も大切な心掛けになってくると思います。
➡要点3 運転に適さない靴のため
いかがでしたか。ここまで、アクセルとブレーキを踏み間違える3つの要因についてお話させていただきました。もう一度、簡単にまとめますと
|
大きく分けると、この3つが主な要因だと考えられます。
特に若い方や運転に自信がある方は、どうしてアクセルとブレーキを踏み間違えるんだろう?と不思議に感じていたと思います。そういった疑問がこの記事で解消される手助けとなれば幸いです。
それぞれの要因を理解することで、適切な対策を講じる近道になると思います。運転するドライバーの一人一人の意識が、悲惨な事故の抑止へとつながりますよう、みさなんもあらためて自分の運転を振り返ってみてはいかがでしょうか。
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私の今回の記事が、けっして全てを網羅しているわけではありません。ペダルの踏み間違いについて、色々な方がもっと分かりやすく、もっと様々な視点で紹介してる本が多数あります。こちらの書籍を参考になさるのもよろしいかと思います。
オススメの本としては、
(画像引用;アマゾン)
「超入門 ヒューマンエラー対策―事例から見たミス防止の実際」
この本ですが、とにかくたくさんの事例から事故の要因を分析してあり、かなり分かりやくおすすめの一冊の本です。とくに、高齢ドライバーが抱えやすい関節の可動域のストレッチの仕方などについても今日から実践できる内容が示されているので、具体的に取り組みやすいです。
それから、特に参考になったのが、ドライブレコーダの使い方です。この本にはドライブレコーダの選び方や使い方についても丁寧に解説されているので、非常に親切な印象を受けました。オススメの一冊です。
「【図解】ペダルの踏み間違いはこれで防ぐ!」
この本も大きな字で読みやすく、図解で解説されているので年配の方でも安心して読める本となっています。
NHKでも取り上げられた「いきいきドライブ体操」の紹介や運転寿命を延ばすための関節のストレッチなど、読んだその日からすぐいスタートすることができる具体的な内容が示されています。
ネットの情報は簡単に手軽に入手することができるものばかりですが、情報が氾濫しているので、私の記事を含めてどの情報を活用したらいいのか。読み手の判断が非常に大切になってきます。
重大な事故を起こしてからでは大変な事態になる…
と、このような危機感を持たれた場合は、ネットの情報とともに書籍での情報も活用していただけると効果が倍増するかもしれませんね。
今回のお話が少しでもあなたにとって役立つ情報になれば幸いです。
長文読んで下さりありがとうございます。
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