春は卒入学のシーズン。春休み中に免許を取って、運転デビューする人が路上に増える季節ですね。
この時期に気を付けたいのは「初心者マーク」を付けたドライバーさんです。
目次
免許取得から1年に満たない運転者は「初心運転者標識」、通称「若葉マーク」を付けることが道路交通法で義務付けられています。
あのマークをつけること、すなわち”私は初心者”の宣言です。全く気にしない人は普通につけています。中には規則通りの前後2枚貼り、なる方もいらっしゃるでしょう。
一方、若干の抵抗を感じる人もいるようです。経験が浅いのですから、未熟なことはしょうがないとも思えるのですが、友人や恋人の前では、ことさらそのような心理になりがちなのではないでしょうか。
また逆にこんな人もいるかもしれませんね。
「運転に自信がないから、1年目以降も若葉マークを付け続けたい!」
実は、免許取得後1年以上が経過したドライバーさんが付けていても、法的にはまったく問題はありません。
どのような場面でありそうかというと、ペーパードライバーで何年も運転から遠ざかっていた人が、久しぶりに運転するケースです。運転感覚が戻るまで、周囲に迷惑と気づかいをかけぬよう、免罪符として付けるようです。
車体に取り付ける初心者マークの位置は決められています。地上0.4m以上1.2m以下の見やすい場所で、前方と後方の両方に取り付けなければなりません。
たまにフロントガラスに貼っている人を見かけますが、これは大変危険です。
大きく視認性をそこない、ただでさえ運転初心者なのに輪をかけて危ないです。
さらに吸盤タイプだと、ゆらゆらゆれて安全性が確保されにくくなります。
ということで違反の対象になりますので、ご注意ください。
ではマグネットタイプならOKか、というと警察に捕まることは無いそうですが、同様に視界が悪く、何のメリットも感じられません。素直にボンネットに貼るのが1番でしょう。
ちなみに真夏の日差しを受け続けると、そのまま車体に跡がつくことがあります。たまに剥がしてあげるといいかもしれませんね。
免許取得後1年未満のドライバーが警察に捕まってしまったときに、初心者マークを掲示していないと、違反点数1点を取られます。どんなに運転に自信があっても、1年間は掲示の義務がある「標識」だからです。
違反点数 1点
反則金 4000円
の罰則になります。
また、初心者マークを付けたドライバーさんに幅寄せや割り込みをすると、違反点数1点を取られます。
周りのドライバーさんには初心者を安全に走行させる義務があるのです。「初心者マーク」を付けたドライバーさんを見かけたら注意しがら運転してあげましょうね。
もみじマークは正式名称を“高齢運転者標識”といいます。
施行された当初は、初心者マークの“若葉”に対して、その形状から“枯れ葉マーク”や“落ち葉マーク“と揶揄されたりしました。
しかし、これではあまりにもイメージが良くないですよね。当然、批判が高まりました。
その後2011年、ようやくデザインが見直され現在のマークになります。葉は四葉のクローバーをイメージされ、シルバーマークとも呼ばれます。
このもみじマークですが初心者マークと違い、実は掲示してなくても罰則はありません。
対象となるのは「普通自動車を運転することができる免許を受けた、年齢が70歳以上の人で、加齢に伴って生ずる身体機能の低下が自動車の運転に影響を及ぼすおそれがある人」で、「表示するように努めてください」ということになっています。(警視庁のホームページより)いわゆる努力義務ですね。
また、危険防止のためやむを得ない場合を除き、高齢者マークを掲示して走行している車両に「側方に幅寄せ」や「割込み」をした場合には、道路交通法違反になります。
つまり高齢運転者マークを付けることで、法的に保護されることになります。
交通事故の発生件数としては、10年以上連続して減少傾向にあります。
その中で、高齢者が引き起こす交通事故は年々に増加しています。
これは日本人全体が高齢化のため、お年寄りが増えたというのも大きな理由でしょう。
しかし、それ以上に高齢者の交通事故が増える理由があるのです。
「老年の悲劇は老いているところにはなく、まだ若いと思うところにある。」という名言を、イギリスの作家が残しているように、高齢者の交通事故が増えている大きな原因は、この名言にこそ表されているともいえます。
ある大学の研究室で実際に数値として出された、年齢による反射神経や脳の判断力の衰えの研究結果があります。
運転シミュレーターを使った実験によれば、交差点で迫ってくる対向車を認識して回避するまでの時間の余裕は、若者が平均1.9秒に対して、70代の高齢者の平均時間は1.2秒だったのです。
つまり高齢者の方が危険を認識してから回避するまでの時間が若者と比べて、平均0.7秒も遅いことになります。
0.7秒というとそれほどでもないと思われるかもしれませんが、対向車が走っている速度が法定速度(60km/h)だとして、一般道だと0.7秒の間に車は約12メートルも進んでしまうのです。
ただ、そうした高齢による衰えを、高齢者自身が自覚しているかというと、知識としてはあっても、自分の問題だと思っていないドライバーさんが沢山いるというのが実態です。
これまで何度も運転免許証を持てる資格に年齢的な上限を定めようという動きはあったようですが。
現在も上限を法律で定められていない理由は、
※高齢による衰えは個人差が大きい
※一部地域では年齢に関係なく自動車が必要不可欠な移動手段である
現段階では高齢者を70歳以上として、70歳以上のドライバーには免許更新の際に、高齢者向けの講習を受講することを義務付けるようになりました。
高齢者の交通事故増加というのは、解決すべき問題ですが、意外に根の深い問題でもあるようです。
初心者マークも、もみじマークも、その意味する対象は自分ではなく他者です。相手に示すことにより、自分の運転技量をある程度想像してもらえます。
そうした相互理解が、お互いの円滑な運転につながっていきます。格好や見た目、イメージにこだわるよりも、ドライバーであれば安全を最優先に考えたいものです。
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