ドライバーが守る交通法規は、道路の中で交通標識や車線などによって表現されています。
その中で、多くのドライバーが細かい意味を気にせず運転しているものの一つに「センターライン(中央線)」があります。
車を運転する地域が限定されているドライバーにとって、あまり見かけないタイプの車線もあることから、遠出などした際に意味をきちんと理解していないと戸惑う場面も少なくありません。
今回は、旅行などで車を使う場合に備え、基本的なセンターラインの種類と役割に加え、変わったセンターラインの意味についてもご紹介します。
目次
まずは、センターラインを語る上で欠かせない、基本的な線の種類についてご紹介します。
教習所で習った知識がそのまま道路に反映されている地域が多いため、難なく長期記憶として定着している人が多いでしょう。
道路幅6m以上の道路に用いられ、こちらは原則として「いかなる場合も」はみ出しが禁止されています。
道路幅が広いため、追い越しは対向車線に出ないようにして行うように、という意味合いで用いられています。
ここでの追い越しを想定しているのは、四輪車というよりは二輪車(オートバイ)だと考えられます。
いずれにせよ、白色実線の場合は対向車線にはみ出さないことが基本と考えておきましょう。
仮に、白色実線を追い越しOKとした場合、二車線以上あるのに対向車線側から追い越しできる状況が生まれるリスクがあります。
これは非常に危険な運転となりますから、白色実線が中央に配置されているのはきちんとした理由があるものと分かります。
幅道路6m未満の道路に用いられ、いわゆる「追い越し禁止」ゾーンで用いられる実線です。
道が狭く、追い越しを試みることが事実上不可能であることから、追い越し禁止として広く知られています。
ただ、意外と知られていないかもしれませんが、白色実線と違って例外が設けられており、路肩に中停車している車両・路線バスなどを抜き去る場合、追い越しとはみなされません。
よって、反対車線にはみ出しても問題はありません。
この点が、いかなる場合もはみ出しを禁止している白色実線と異なる部分で、その違いを理解していないと、思わぬ場面で違反を犯すことになりますから、十分注意が必要です。
先に挙げた基本のパターンは、必ずしも単体だけで用いられているとは限らず、何らかの形で複合的に用いられていることもあります。
ただ、これらもそれぞれの線が持つ意味を複合した結果そうなっているに過ぎず、走っている側の線が持つ意味を守れば問題ありません。
白色実線が二重になっている場合、それは白色実線と全く同じ意味と理解して差し支えありません。
あえて二重にしているのは、その道路においてドライバーに目立つように強調して、特別の注意喚起を行うことが目的です。
二車線道路の中央に引くなど、認識を誤ったら対向車線の車と大事故になりかねない場所で、道路を区切る目的で用いられます。
特に、交通量が多い場所ではセンターラインが1本だと分かりにくい場合があるため、白色実線を二重に引いているケースが目立ちます。
白色実線が黄色実線で挟まれている場合、白色実線は道路の中央を示す目的で引かれます。
ただし、ここで有効になるのは黄色実線で、停車している車をパスすること自体は差し支えありません。
このような実線の構成にしているのは、反対車線にはみ出した場合、重大な事故になる可能性が高いため「要注意」だとドライバーに知らせるためです。
地域によっては、事故多発地帯に設けられることもあるようです。
白色破線と黄色実線は、まるで真逆の意味合いを持つ線です。
一見すると意味を理解するのに戸惑うかもしれませんが、これは黄色実線の意味が優先します。
白色破線の道路(追い越し・はみ出しOK)の一部において、追い越し目的のはみ出しを禁止する区間のことで、基本的には白色破線の道路ではあるものの、山道のカーブ部分・幼稚園や学校の前など、注意喚起が必要なセクションで用いられるものと考えてよいでしょう。
自分が走っている側の中央線は黄色実線なのに、対向車線には白色破線が並んでいる道路を見かけることがあります。
これは、それぞれの車線に適用されるセンターラインが異なることを意味しており、今回の例であれば自分は追い越し禁止・対向車線は追い越しOKとなります。
実際の道路では、坂道で上り坂の側に白色破線が設けられていることが多いようです。
基本とその組み合わせが分かったところで、今度はセンターラインの応用編についてご紹介します。
中央線の延長線として考えるものや、一定のルールに基づいて基準が変わるものなど、知らなければ困惑するセンターラインもありますから注意が必要です。
斜めに並んでいる白線が、同じ色の白線で囲まれているラインです。
正式には導流帯と呼びますが、こちらは追い越しの有無を判別する目的で用いられているわけではなく、ドライバーの目・判断を導く目的で引かれています。
主に交差点近辺で用いられ、以下のような道路でドライバーの運転を補助する意図があります。
ちなみに、ゼブラゾーンは原則として「車が入らない場所」という前提で引かれています。
ゼブラゾーンを走ること自体に罰則はありませんが、仮にゼブラゾーンに入って事故を起こしてしまった場合、車両事故の過失割合に影響することがあるので注意しましょう。
地域によっては、センターラインは白色破線なのに、歩道側になぜか黄色の実線・破線が引かれているのを目にすることがあります。
これは、駐停車に関する決めごとを表しています。
大通りなど場所によっては、歩道の縁石(段差の部分)に同様の色付けをしていることもありますが、こちらも全く同じ意味合いです。
黄色の実線は「駐停車禁止」で、黄色の破線は「駐車禁止」を表す規制表示です。
センターラインの意味には影響を及ぼさないので、その点に注意しましょう。
法的に特別な指示を出している破線ではありませんが、走行車線の幅を狭く見せるような短い破線が、走行車線の左右端に設けられていることがあります。
これはドットラインと呼ばれるもので、あえて道幅を狭くしてスピードダウンを促しています。
長い下り坂・コーナーなど、スピードが出ると事故につながりやすい道路で用いられます。
ドットラインを見つけたら、その道路の法定速度以下で走ることを意識し、周囲にも注意を払いましょう。
交通量の多い地域では、時間帯に応じた円滑な車の通行を可能にするレーンが設けられています。
これはリバーシブルレーンと呼ばれ、センターラインの基準を時刻・曜日に応じて変えるため、俗に「動く中央線」などと呼ばれます。
ただ、このような仕組みはあるにはあるものの、その道路について詳しい事情を知らないドライバーにとっては混乱を招き、状況によっては正面衝突・右折しようとする原付との事故などを引き起こすリスクが高いため、廃止されたところも少なくありません。
運転中に目を引くセンターラインに出会ったら、たとえ意味は知らなくとも、ドライバーは何となく慎重な運転を心がけるものです。
意味をきちんと理解していれば、自分がどう動けるのか・動くべきなのかがわかるため、より事故の可能性が少なくなります。
しかし、自分がうろ覚えだったという場合、他のドライバーも同様である可能性がありますから、あまり過信しないことが大切です。
あくまでも、道路状況や前を走るドライバーの雰囲気を察しながら、無理のない運転を心がけたいものですね。
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