あなたはカーエアコンの空調をどのように設定して普段使っているでしょう。
内気派ですか? それとも外気派ですか?
たいした差はないだろうとあまり深く考えず、なんとなく設定している人も多いかもしれませんね。カーエアコンの内気循環、外気導入はそれぞれ特徴があります。
そのため実際に運転をするシチュエーションごとに使い分けれるとベストです。また、いっしょに乗る同乗者にも気づかいができ、快適なドライブを演出できるでしょう。
そこでこの記事では、意外と知られていないカーエアコンの内気循環と外気導入の違いやメリットについて、ご紹介していきます。初心者の方でも直観的にわかるようシンプルにお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
エアコンは風をおくって空気を循環させます。そのときの空気の流れで、内気循環と外気導入に分けることが出来ます。
クルマの内部の空気をまわして(内気)、そのまま循環させることを内気循環といいます。車両前方にある外の空気の取り入れ口をふさぐことで、外気をなるべくシャットアウトします。
まさに画像のイラストが意味をそのまま表していますよね。空気をクルマの中だけでまわす。わかりやすいです。
ここで気をつけたいのは、内気循環にすれば完全に外気を遮断できる!と思ってしまうことです。100%内気の循環だけでまわすことは難しく、外気も多少入り込んでしまいます。
内気循環とは
エアコンを作動するときに、外の空気をとりいれず車内にある空気をまわして循環させること
その名が示す通り、外の空気をとりいれてエアコンを作動させる設定を外気導入といいます。
こちらも画像のイラストがそのまま表しています。外の空気をクルマの中に取りこんでいますよね。車内にある空気を外に出し、外の空気と入れ替えていくことで車内を換気していく仕組みです。
外気導入とは
エアコンを作動するときに、クルマの外の空気を取り入れて循環させること
部屋でエアコンをつけることを想像してみてください。
窓を閉め切って外の空気をなるべく入れないようにする。当たり前にしていますよね。せっかくの冷えきった空間に、解放した窓から外の風が入ってきたら、室温が安定せず冷えません。
カーエアコンも同じ原理です。内気循環にしておけば、外の空気は取りいれません。そのおかげで車内の冷えた温度が保たれますから、早い時間で冷房が効きやすくなるのです。
内気循環にしておくと → 冷房が効きやすい
外の空気との換気をしないため、車内の冷たい空気が逃げない
内気循環にしていると、渋滞やトンネル内などで、前方のクルマから漏れる排気ガスなどが車内に侵入してきません。異臭や汚れた空気を避けたいときには、積極的に内気循環にすることをおすすめします。
また、同乗者でお年寄りや赤ちゃんなど、体の弱い方が一緒に乗られる場合も、一般的には内気循環のほうがよいとされています。
内気循環にしておくと → 排気ガスが侵入しづらくなる
体の弱い方などが同乗する場合も内気循環がおすすめ
(ただし、ときおり外気を入れて換気しましょう)
排気ガスと同様に、花粉も車内に入ってきづらくなります。
花粉症の方は内気循環にしておくと、症状を軽減できるので心強いですよね。とくに2月~5月の春先に活躍してくれるでしょう。
内気循環にしておくと → 花粉の侵入を防げる
花粉症の方は内気循環に!
外の空気を取り入れないと、車内の温度が安定します。そのためエアコンに負荷をあまりかけず燃費の効率があがります。
また、車内に外からの風が吹き込むと車台が抵抗を受け、走行中のエンジンに負荷がかかります。逆に内気循環にしておくことで、外からの風の影響をうけづらくなり燃費効率がよくなります。
ただし、体感できるほどに燃費がよくなるかは微妙なところです。外気と内気を比べたときに、若干程度の違いが見られるくらいにとどめておいた方がよいでしょう。
内気循環にしておくと → 燃費によい
エアコンとエンジンにかかる負担が外気導入に比べて軽いため
窓をしめきった部屋を想像してみてください。室内に漂っているモワっとした空気。空気の入れ替えに思い切り窓を開けたくなりますよね。
クルマも一緒です。外の新鮮な空気をとりいれるには、外気導入が最適なのです。
外気導入にしておくと → 換気ができる
車内のこもった空気を外の新鮮な空気と入れかえる
窓の曇りは車内と車外の温度差から生じます。外気導入にして外の空気を取り入れることで、その温度差は小さくなります。内外の温度を近づけてあげると曇りが取れやすくなるのです。
外気導入にしておくと → 窓の曇りがとれやすい
外の空気を入れてクルマの内外の温度差を近づける
車内の狭い空間で、大勢の人数が呼吸をすると酸素濃度が低下していきます。人間は酸素濃度が低いと眠気をもよおす、と言われていますから、換気をして外気をとりいれないと、眠気を誘われてしまいます。
吐く息により二酸化炭素濃度も上がっていきますので、気になる方は外気導入をこまめにしていった方がいいでしょう。
外気導入にしておくと → 眠気の防止
車内の酸素が減ると眠気を誘発する
流れを見ると分かりやすいので、3ステップで見てみましょう。
1 換気(外気導入)をすることで、車内の湿度が保たれる
↓
2 湿気が少ないとカビが発生しにくい(エアコン内部)
↓
3 エアコンからのカビ臭が抑えらる
外気導入にしておくと → カビ臭さから守る
湿度を抑えて、エアコンからの悪臭を防ぐ
内気循環と外気導入のメリットや特徴についてお伝えしてきました。
一概にどちらかに軍配があがる、ということではなく、ドライバーが運転する場面によって活躍具合が変わるということがお分かりいただけたと思います。
ただしカチャカチャと設定をこまめに変えていくのは、大変面倒な作業でもあります。よほど細かい方でない限りは、おざなりになってしまうのではないでしょうか。
筆者の周囲を見渡してみても半々くらいか、わずかに内気循環の割合の方が多いくらいで、ほとんど個人の好みというか習慣によるところが大きいです。
メーカーの推奨は外気導入
ちなみに各メーカーともほとんどが外気導入をすすめています。
通常は外の空気を車内に入れる外気導入をONにしておくことをオススメします。
長時間内気循環にすると車内の空気が汚れ、酸素も不足し眠気をもよおすからです。
外の空気の臭いやホコリがひどいときには内気循環に切り替えますが、空気がきれいになったらまた外気導入に。
参照) 日産自動車 カーライフお役立ち情報より
メーカーも推奨していることから、外気導入が基本形とも言えそうです。ただし、これは住む地域によって少し見方が変わるのかもしれません。たとえば都心で運転する場合は、交通量が多いことから、外の空気があまりキレイでないように感じます。どの道路を走っても、排気ガスが漂っていますので、これは内気循環を活用するべきでしょう。
一方、空気の澄んだ郊外に住んでいるのであれば、その逆に外気導入の方が空調に優しいです。積極的に外のキレイな空気を車内に取り入れたほうが、気持ちよく快適にドライブできそうですよね。
メモ 運転する地域によっても
いかがでしたか。内気循環と外気導入について理解は深まったでしょうか。
まとめますと
内気循環のメリット
●冷房や暖房が効きやすい
●排気ガスが侵入しづらい
●花粉が入ってこない
●燃費によい
外気導入のメリット
●換気ができる
●窓の曇りを除去できる
●酸素濃度の低下を防ぐ
●カビ臭さから守る
どちらにも一長一短があるので、普段運転する際には、あなたの使い勝手や好みにあわせてでいいと思います。さらにたまには外の空気を入れて換気をしたり、エアコンの冷えを考えて内気でまわしたりと、ケースバイケースで使用できるようになると、なおよいでしょう。
それではぜひこの記事を参考にしていただき、さまざまな場面に対応できる空調上手なドライブを心がけてください。
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