『リサイクル券がない!』
車検証入れの中に確かにあったはずなのに、どこを探しても出てこない。いったいどこにいってしまったのだろう?こんな状況におちいったことはありませんか。
私たちのカーライフの中で、車のリサイクル券を目にする機会は滅多にありません。定期点検をするときも車検をとるときも提示する必要がないので、ずっと車検証入れの中で眠ったまま、という人も多いのではないでしょうか。
実際にリサイクル券が必要となるのはクルマを手放ときです。探さなくてはならない状況のほとんどがこのタイミングでしょう。
ではもし探しても見つからない場合は再発行をしなくてはならないのでしょうか。その場合はどこが窓口で費用はいくらくらいかかるのでしょうか。またこれを機に、そもそもリサイクル券ってどんな役割があるのだろうと疑問に思った人もいるかもしれませんね。
この記事ではそんな疑問にお答えするべく、リサイクル券の役割と紛失時の対処方法をお伝えしていきます。クルマにあまり詳しくない人にもわかるように、ポイントをかんたんシンプルにご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!
目次
リサイクル券が単独で保管されている可能性は低く、大半が車検証入れの中にセットで保管されています。まずは車検証入れの中身を探してみましょう。
車検証入れ内のチェックポイント
●車検証の裏に張り付いている
●自賠責保険証の裏に張り付いている
●整備手帳の間に挟まっている
●取扱い説明書の間に挟まっている
●車検証をしまうグローブボックス内に落ちている
●何重にも折り曲げてしまい目立たないサイズになっている
●クルマから出して自宅の書類置き場に保管してある
車検証の裏に張り付いている、というのはよくあるパターンです。リサイクル券の印字が湿気でくっついてしまい、重ねて保管する車検証に張り付いてしまうのです。
それでも見つからないときは、念のため一番直近で入庫したクルマ屋さんや自動車ディーラーに聞いてみましょう。可能性はとても薄いですが、もしかしたら見つかるかもしれません。
リサイクル券 ライトグリーンの証書です
どこを探してもいよいよ見つからない!となればいよいよ再発行を考えるでしょう。
しかし、結論から言うとクルマのリサイクル券の再発行はできません。
クルマのリサイクル券の再発行はできない
クルマを手放すときにリサイクル券は必要とされているのに、再発行ができないならどうすればいいの?と多くのかたが思うでしょう。しかし安心してください。再発行ができなくても、支払ってあれば何の問題もありません。
そもそもリサイクル券とは、リサイクル料金を支払っていることを証明したただの紙にすぎない、と考えるとわかりやすいです。ですからその紙を紛失してしまっても、支払っていることが証明できればいいのです。
これは裏技でも何でもなく、公的機関である自動車リサイクル促進センターでもうたっています。
Q リサイクル券の再発行は可能ですか?
A リサイクル券の再発行はできません。預託証明書が必要な場合は、『自動車リサイクル券の預託状況』が証明の代わりになります。
よくあるご質問 自動車リサイクルシステムHPより
前章でお伝えしたようにリサイクル券の再発行はできませんが、リサイクル料金の預託状況がわかれば同義になります。
リサイクル券=リサイクル券の預託状況
そこでこの章では、実際にリサイクル券の預託状況の取得方法を紹介していきます。
作業自体は”自動車リサイクルシステム”のホームページに必要事項を入力して印刷するだけなので初心者の方でもかんたん、自宅で出来てしまいます。車台番号や登録ナンバーの確認がありますので、お手元に車検証を準備しましょう。
再発行の代わりにリサイクル料金の預託状況をHPから印刷すればOK
このサービスを利用できる時間帯は7:00から24:00になります。
それでは取得方法をみていきましょう。
自動車リサイクルシステムHPのトップページを開きます。
画面上部の”自動車ユーザーの方”をクリックします。
中央部の”リサイクル料金検索”をクリックします。
別ウインドウで車両検索の画面が開きます。
まずは赤枠内の登録自動車か軽自動車のどちらかを選択しましょう。(軽自動車以外はすべて登録自動車を選びます)
車検証を見ながら車台番号を記入します。まず上段の”車台番号が英数字のみの場合”にチェックを入れます。次に下4ケタの数字を入力します。
例 車台番号の下4ケタ
車台番号 ANH40-2009378
↓
下4ケタの9378の部分を入力
上段にチェックを入れてから登録番号を入力します。下段のリサイクル券番号にはチェックを入れません。
上段のリサイクル券の預託状況にチェックを入れます。下段の”廃車時に必要なリサイクル料金にはチェックを入れません。
最後に右下の検索をクリックしましょう。
照会結果の画面が出ますので、預託済みを確認してから右下の料金表示をクリックします。
別ウインドウでPDF”自動車リサイクル料金の預託状況”が出ますので、このページを印刷しましょう。
以上で終了です。
この印刷した”自動車リサイクル料金の預託状況”をそのままリサイクル券の代わりとして使えます。クルマを手放すときの必要書類とあわせて渡しましょう。
印刷した用紙をリサイクル券の代わりとして代用できる
2005年1月、使用済み車を解体スクラップするときに、その費用の一部をクルマの所有者が負担するシステムが制定されました。リサイクル券とは、リサイクル料金を支払った証書の役割をします。
その背景として近年、廃棄処理の費用が高騰していることがあげられます。また、エアコンに含まれるフロンガスの処理問題なども同様です。2005年、自動車リサイクル法が施行され、環境問題に考慮した適切な廃棄の仕方が法律で定められました。
高騰する廃棄費用を誰がまかなうのか?
自動車に乗っているユーザーが負担するべき、という考えが根底にあります。
自動車ユーザーが負担する税金は多岐にわたっています。自動車税をはじめ重量税、取得税、さらにガソリン代の半分も税金です。それに加えて廃棄に充てる財源としてリサイクル料金が加わりました。
コラム 自動車リサイクル法
日本では年間約400万台ものクルマが廃車になります。クルマを解体をするときに、鉄やアルミなど資源として使えるものはリサイクルして再利用します(およそ総重量の80%)
残る20%は、破砕後に残るゴミとなります。このゴミはシュレッダーダストとよばれ埋め立て処分されます。しかし、無限に埋め立てる場所があるわけではありません。限られたスペースに処分が集中してしまい、結果ゴミの埋め立て費用が高騰していきました。
そのため不法投棄や不法処理が後を絶たず、環境破壊や汚染につながっていく心配があがるようになったのです。
また、カーエアコンの冷媒に利用されるフロン類の処理も問題の一つです。適切に処理されないとオゾン層の破壊や地球温暖化問題を引き起こす可能性が高まります。エアバッグも同様で、爆発姓のあることから安全に処理する専門的な技術が必要とされます。
そこでこれらの問題を解決するために、2005年1月から”自動車リサイクル法”がスタートしました。
1 自動車メーカー・輸入業者にシュレッダーダスト、エアバッグ、フロン類の引取り・リサイクルを義務づけます。
2 その処理費用は、リサイクル料金としてクルマの所有者が負担します。
3 このリサイクル料金は廃車になるまで、資金管理法人(自動車リサイクル促進センター)が預かり管理します。
参考 自動車リサイクル促進センター
クルマを売るときには、自動車業界の慣習としてリサイクル料金は込みで考えます。
例 100万円でクルマを売る
100万円の中にリサイクル料金も含めて考える。
100万円+リサイクル料金ではない
そのほか、自賠責保険や自動車税なども全て査定額に含むのが一般的です。
一方、クルマを自動車販売ディーラーや中古車ショップなどで購入するときは別々に考えます。
例 車両本体100万円のクルマを買う
100万+諸費用という表記で諸々の費用がかかります。
100万円ぽっきりでは購入できません。
もちろんクルマを売るときも買うときも、お店や条件によってリサイクル券などの扱いは異なります。あくまで業界の慣習としては上記の通りですが、まずはお店に確認をとったほうがよいでしょう。
いかがでしたか。リサイクル券を紛失しても全く慌てる必要がないことがおわかりいただけたと思います。まとめますと
●リサイクル券を紛失したら車検証入れの中を探す
●リサイクル券の再発行はできない
●ホームページから預託状況を印刷すれば代用できる
●クルマの廃棄費用をユーザーが負担するためにリサイクル料金がある
リサイクル券の再発行はできませんが、ほぼ同義の『預託証明』をHPからプリントアウトすることで自宅でもかんたんに再発行ができます。ぜひこの記事を参考に役立ててみてください!
廃車をするにあたって最初の一歩は『あなたの愛車の価格を知る』ことです。
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