自分の好きな色にするか。
売るときに高い色にするか。
クルマを買い替えるときに、どんな色にしようか迷っていませんか?
最近のクルマは、目移りするほど数多くのボディーカラーが設定されるようになりました。スタンダードな色はもちろん、なかなか個性あふれる希少な色など、どれもこれも魅力的なバリエーションが揃っています。
このように選択肢が増えるのは買う側にとっては嬉しいことですよね。一方その反面、はたして自分にとってどの色が正解なのか?となかなか選びきれない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、どんな色が人気なのか、売るときに有利な色はどれなのか、について過去の傾向や現在のトレンドなどを交えながらお伝えしていきます。
あなたのクルマ選びに少しでもお力になれれば幸いです。ぜひ参考にしてみてください!
目次
世間一般的に、どのような色が支持されているのでしょうか。アメリカの老舗ペイントメーカーのアクサルタが定期的に発表している資料を参考に、そのハイライトを検証してみましょう。
アクサルタコーティングシステム
世界有数のペイントメーカーで150年の歴史をもつ企業。定期的に『自動車人気色調査報告書』をレポートしています。
2016年版のレポートですが、世界各国の地域ごとにわかりやすく人気色の動向をまとめています。この章ではその日本版を参考に動向をおってみましょう。
【2016年版 自動車人気色調査報告書 (日本)】
1位 | 白 ホワイト | 34% |
2位 | 黒 ブラック | 22% |
3位 | 銀 シルバー | 13% |
4位 | 青 ブルー | 8% |
5位 | 赤 レッド | 6% |
6位 | ほか | 6% |
7位 | 茶 ブラウン | 5% |
8位 | 灰 グレー | 4% |
9位 | 黄 イエロー | 1% |
10位 | 緑 グリーン | 1% |
やはり白と黒が人気を集めており、この2色で半分以上の割合を占めています。続いて落ち着いた雰囲気のシルバーが3位、ブルーが4位と続きます。
イエローやグリーンはコンパクトカーや軽自動車を中心に人気がありますが、ワンボックスカーやセダンタイプのものではあまり見かけない色ですよね。
ここで気をつけたいのは、ホワイトには大きくわけて2種類の色があるということです。
このレポートではまとめて、”白”と表現されていますが、実際に日本で人気なのはパールホワイトの方です。(27%)
ソリッドの白は全体の7%で、厳密にわけていくと5位にランクすることになります。この白はとりわけ商用車など企業で使われることが多いです。パールが入ろうが入るまいが、同じ白に変わりはないでしょ? そう思う方もいるかもしれませんね。
しかし、車業界ではこの2種類の白はまったくの別物として考えます。慣習ではパールホワイトを白という呼び方をしないで、そのまま”パール”と表現します。
日本で圧倒的に人気なのはパールホワイト
新車で購入する場合、パールホワイトは特別塗装色として価格が30000円前後、高く設定されています。一見割高に感じますが、それでもクルマを売るときは人気があるため、それ以上のメリットがあるでしょう。
たしか人気の色は白だったな、と勘違いをしてソリッドの白を選んでしまうと、後でこんなはずじゃなかったのに、と後悔するはめになりますから気をつけてくださいね。
圧倒的に人気のあるパールホワイトですが、意外にもこの人気ぶりは日本だけというデータがでています。世界各国でも白は人気色ですが、パールよりもソリッドの白を支持している地域がほとんどです。
メルセデスベンツもBMWもアウディも、白といえばソリッド。パールの設定もないわけではないですが、その割合はけっして高くありません。
ではここで各地域の統計を確認してみましょう。
【世界各国の白の内訳 (全体に対する割合)】
地域 | ソリッド白 | パール白 |
北アメリカ | 14% | 11% |
南アメリカ | 34% | 7% |
アジア | 37% | 11% |
中国 | 48% | 9% |
日本 | 7% | 27% |
韓国 | 19% | 14% |
ロシア | 27% | 1% |
アフリカ | 45% | 2% |
ヨーロッパ | 24% | 3% |
世界中見渡しても、パール人気が日本特有のものだとお分かりいただけると思います。ロシアでは1%、ヨーロッパでも3%とまだまだソリッドの白の方が優勢な状況です。
かろうじてアメリカや韓国が、日本ほどではないにしても、ほぼ同数程度の均衡した割合といえます。
ここで世界全般での人気の色を見てみましょう。
【2016年版 自動車人気色調査報告書 (世界)】
1位 | 白 ホワイト | 37% |
2位 | 黒 ブラック | 18% |
3位 | 灰 グレー | 11% |
4位 | 銀 シルバー | 11% |
5位 | 赤 レッド | 6% |
6位 | 青 ブルー | 6% |
7位 | 茶 ブラウン | 6% |
8位 | 黄 イエロー | 3% |
9位 | 緑 グリーン | 1% |
10位 | ほか | 1% |
世界的に見ても白と黒の2大人気色は変わらないようです。気になる白の内訳ですが、前章で見てきたように日本以外の国ではソリッドの白が人気が高く、1位の37%のうち
このような割合になっています。
明るいシルバーやグレー系の色は、キズや汚れが目立ちにくいのが特徴です。以下のような人には、ボディーカラーを選ぶ際に参考にした方がいいかもしれません。
手入れがラクなのは何といっても魅力ですよね。
逆に人気の白、黒系はとにかく汚れが目立ってしまいます。雨上がりの水滴や泥はね、ほこりなども一目瞭然にわかってしまうので、こまめに洗車をしないと、あっという間に洗ってない感が出てしまうので気をつけましょう。
さらに、たとえしっかり洗車をしたとしても、今度はキレイにふき取らないと水跡が残ってしまいます。メンテナンスを怠らずマメにお手入れをする必要がありますね。
キズ汚れが目立たない色・・シルバー、明るいグレー系
キズ汚れが目立つ色・・・・白、黒
メーカーや車種によって、さまざまなボディーカラーが用意されています。ピンクやムラサキなど奇抜な色も設定にあったり、見ているだけで楽しくなってしまいますよね。
【トヨタ クラウン】 ReBORN PINK
噂になったピンクのクラウン。かなり個性的です。
【トヨタ クラウン】”若草色edition”
クラウンの60周年記念車、若草色のクラウン。
【トヨタ クラウン】”空色edition”
クラウンの60周年記念車、空色のクラウン。
こういった遊び心のある粋なクルマはついつい憧れてしまいますよね。人気もリセールバリューも、そして人の目も気にしなくてよいのであれば、筆者もこういった鮮やかなカラーのクルマに乗ってみたいです。
とにかく目をひくので、街中でドライブをすると注目を浴びること間違いなしです。
筆者も自動車業界に20年いますが、高く売れる色は20年たっても変わっていません。
パールホワイトと黒。
この2色を選んでおけばまず間違いないでしょう。
迷ったらパールホワイトか黒!
軽自動車だろうが、セダンだろうが、ワンボックスだろうが、外車だろうが、パールと黒なら相対的に高く売れます。
もちろん、これ以外のクルマがダメというわけではありません。ただ中古車業界には、もう理屈抜きにこの2色ならOK!、という慣習があることも事実です。
さらに高年式・高額車であるほどに、その恩恵を受ける傾向があります。200万、300万円台の車両であれば、車種によっては30万でも50万でも開く可能性がありますので、その点は覚えておいてください。
高年式・高額車ほど色による価格差が出やすい
ところで一部のクルマでは各モデル特有の人気色というものが存在します。なんでもかんでもパールと黒というわけではないのです。
たとえばフェラーリの赤ですとか、インプレッサの青、プレミオのワイン、R34のGTRミレニアムジェイド(ゴールド)など、リセールの高いカラーはいくつもあります。
メンテナンスの手間や好きな色など諸条件はいったん置いておいて、ただ”売るときの値段”それだけを考えるなら、選ぶべき色は決まってしまうのです。
いかがでしたか。人気のボディーカラーと売るときに有利な色についてお伝えしてきました。
何色を選べばいいのか?
その答えは、あなたがどのようなカーライフを送りたいのか、にかかってくるのではないでしょうか。
売るときに1万でも高く売りたい、色は何でもいい、というのであれば、ホワイトパールか黒を選ぶとよいでしょう。こまめなお手入れが苦手だ、という人には、シルバーやグレー系がいいかもしれません。遊び心をもってドライブを楽しみたい、という人には、ご紹介したクラウンのように個性的な色が似合います。
結局、正解というものは存在しなく、自分の嗜好にあった色でよいのだと思います。判断がつきづらければ、購入先の販売ディーラーやクルマ屋さんにもよく相談をして決めるとよいでしょう。
それではお伝えしてきたことを参考にしていただき、自分にとって最高のカラーに出会ってください!
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