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車をレストアして旧車がもっとステキな愛車になる話!

公開日: 2019.10.11 / 最終更新日: 2023.02.16
レストア-メイン画像

車愛好家の芸能人が集まる番組などで、時々「レストア」という言葉が話題に出てくることがあります。レストアとは英語で「restore」という単語になり、戻す・復元する・復活させるなどの意味がある言葉です。

 

多くの方は、車を修理することを意味しているものと考えがちですが、車の世界でレストアと言うと、単なる修理ではなく「新車同然」にまで復元することを意味します。また、レストアと呼ばれる車の多くは、少なくとも四半世紀以上が経過した車が対象となり、特にクラシックカーの復元についてそう表現することが多いようです。

 

車好きの中には、日本車・外車問わず、古い車にロマン・魅力を感じる層が一定数存在しています。旧車と言っても、一昔前までは最新モデルとして道路をガンガン走っていたものも含まれますから、旧車が昔の愛車だったという世代さえいるのです。

 

今回は、そんなレストアについて、具体的にどのようなことをするのか・どんな車が対象となるのか・費用はどのくらいかかるのかなど、気になるあれこれをご紹介します。

 

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車のレストアは、どのような流れで進んでいくのか

レストアを始めるにあたっては、ベースとなる車を選ぶところから始まります。車を復元しようにも、復元の対象となる車を選ばなければ、部品調達も修理も始まりません。

 

よって、スタートは「車探し」から始まるのですが、自分の愛車をレストアしたいなら、愛車の情報を掘り下げて調べることから始めていきます。なお、レストアを個人で行うには専門的な技術が必要になるため、ここでは自力でレストアするための方法はお伝えしません。

あくまでも専門業者に依頼した場合に、どのような流れで進むのかを紹介していきます。

 

 

ベース車は、機能・内装・外装など全ての面で復元される

レストア画像-1

ベース車を引き受けたら、業者は車の内外をチェックし、機能回復に必要な部品の調達を行います。その後、はげた塗装を剥離して錆を取り、ボディ・板金の補修に進みます。

 

次に、事前の確認で動かなかったメカニカルな部分を、きちんと動くように修理します。問題なく動くようになったら、ボディの塗装に入ります。

 

この段階で、かなり外観は仕上がってきていますが、当時の質感を取り戻すため内装・外装にも修理の手を入れます。細部を仕上げていき、旧車が新車だったころの輝きが取り戻せたら、晴れて完成・納車となります。

 

なお、ベース車の機能に問題がなければ、これらの工程で不要な部分はカットして進めることもあります。

 

レストアを依頼する段階で、見積内容は顧客と打ち合わせする

業者に依頼する場合、顧客の要望がなければ、綿密な計画を立てるのは難しいものです。レストアの方向性・修復内容・現代の事情を考慮したカスタムなど、顧客は自分が必要と考えるものを業者に伝えていきます。

 

これに対して、業者は予算・ベース車の状況に応じた提案を行っていきます。レストアの定義は業者によって様々で、旧車を実際に走行できるレベルまで修復すればOKと考える業者もいれば、細部まで可能な限り発売当初(新品)の状態に近づける業者もいます。

 

基本的に、旧車のパーツは部品単位で貴重なものなので、専門業者に発注するというよりは部品自体をレストアしなければなりません。
再現・修復には高度な技術が要求されるだけでなく、こだわりも問われるのです。

 

 

「オーバーホール」との違いって?

レストアと似たような概念に「オーバーホール」が挙げられます。こちらは英語で「overhaul」となり、分解検査する、という意味合いになります。

 

車の世界では、数年(一定期間)使用した機械を一度分解して、検査・修理を行うことを言います。レストアとの違いは、主にエンジン・トランスミッションなどのメカニカルな部分を分解する点にあり、機能面で新品時と同様、あるいはそれ以上の状態に仕上げていきます。

 

簡単に仕分けると、内外装も含めて車の全てを復元するのがレストア、機能面で車の状態を復元するのがオーバーホールと考えてよいでしょう。

 

 

レストアで人気のある車とは?

レストアを必要とする場面は、そもそも自分が昔から乗っている車をレストアする場合と、気になっている旧車でレストア済み・もしくはレストア後に購入する場合とに分けられます。

 

車に愛着を持っている人がレストアを行うという事情から、やはり前者が多い印象ですが、後者が全くいないというわけではありません。すでに仕上がっている車を購入したいというニーズもあることから、レストア車の中でどんな車が人気なのか、主なものをまとめてみました。

 

日産 スカイライン

数ある日本の旧車の中でも、特に車好きに愛されたモデルの一つです。特に人気があったのは、通称「ハコスカ」と呼ばれた3代目モデルで、多くの芸能人・有名人・レーサーが愛した車として知られています。

 

あまりに大事にされていて、新車の時代からずっと故障もサビもなく、オリジナルのままの「ノンレストア」車があるほどです。

 

いすゞ 117クーペ

日本車の傑作と言われる、流れるようなデザインが美しい旧車です。世界的に有名な工業デザイナー「ジョルジェット・ジウジアーロ」がデザインを手掛けており、いつ見ても洗練さを感じさせます。

旧車が好きな人にとって根強い人気のある一台であり、愛好家も多数存在しています。

 

シボレー コルベット

アメリカを代表するスポーツカーの一種で、今なお進化を続けているモデルです。
初代はハイソなイメージが強いオープンスポーツカーでしたが、2代目以降は「スティングレイ(アカエイ)」と呼ばれる先鋭的なデザインが注目を集めます。

 

3代目のデザインは非常に大胆なもので、ボディ中央部のくびれがコーラのびんに似ていたことから「コークボトル」とも呼ばれていました。日本でもファンは少なくなく、平成の時代になってから初年度登録されたものが販売されている例もあるようです。

 

レストア済の車を買った場合、お値段はどうなの?

おもいでガレージ画像

 

「旧車を新車同然にする」というのは、何となくきれいなニュアンスに聞こえます。しかし「もともとボロボロだった車を新品に戻す」と言い換えると、相当長い道のりに思えてくるはずです。

 

時間も手間もかかる作業ですから、自ずとお値段もかかってくる傾向にあります。予算を決めるためにも、相場を理解しておきましょう。

 

自分の車をレストアする場合、新車1台分が一つの目安になる

レストアには定価というものが存在せず、顧客がどこまでのレベルで復元を希望するのかによって、総額が変わってきます。多くの場合、パーツを取り換えるだけで済む一般車の修理とは違い、作業メニュー一式を出した後、微調整をかけていく感覚です。

 

もちろん、パーツ・修理箇所を厳選して、最低限走れるだけの状態に仕上げることも可能です。しかし、最低限のことしかしなかった車は、後々トラブルを運んでくるおそれがあります。

 

機能面・外装・内装に関する修理一式が明細に載るとなると、さながらオプションを目一杯付けた新車購入と同じようなニュアンスです。よって、きちんと完璧に復元しようと考えるなら、どうしても数百万円はかかるものと覚えておきましょう。

 

レストア済の車は、業者が応相談としているところがほとんど

自分の車をレストアするのに対して、すでにレストアが完了している車を購入する場合はどうなのでしょうか。こちらは、車両本体価格が決定しているものもあれば、価格は応相談としているところもあります。

 

比較的新しいモデル・一般的に広く知られているモデルであれば、数十万円ほどで購入できるものもあります。これに対して、おそらくもう一般中古市場では手に入らないモデルで状態がよければ、売る側も少しでも高く・大事にしてくれる人に売りたいと考えるでしょう。よって、一律で値段を付けるわけにはいかず、応相談となるものと推察されます。

 

後悔しないよう、どこまで出せるのかを決めておく

自分の車をレストアするにせよ、レストアされた車を購入するにせよ、中途半端に妥協するよりは、理想の車を手に入れるために投資した方が、きっと後悔は少ないはずです。そのためにも、自分はどこまでならお金を出せるのか、レストアでどこまで復元できていればOKなのかをはっきりさせることが大切です。

 

少し心得のある人なら、ついつい「簡単なところは自分で仕上げればいいや」と考えがちですが、それができるなら専門業者は要りません。レアパーツを取得するなど、個々の車特有の問題もありますから、レストアと修理の違いはきちんと理解しておくべきです。

 

 

まとめ

車のレストアを検討する場合、できるだけ車を美しい・走りやすい状態に仕上げたいと考えるのが人情です。しかし、そのためには一定の予算を確保する必要があり、どこまでのレストアでOKなのかの線引きは顧客の側で決めなければなりません。

 

大好きな車を新品同様にして乗り回す喜びと、お金を工面する苦労とを天秤にかけて、最終的に心が傾いた分だけレストアに予算を回すのが、賢い選択肢と言えるでしょう。

 

万一車を手放すことになったとしても、整備が整っていれば第二の人生(車生?)を全うさせることができます。大事な車の将来を考えるなら、レストアという選択肢を検討してみてもよいのではないでしょうか。

 

 

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